テキサスの小学校銃撃事件は米スポーツ界にも衝撃 NBAウォリアーズのカー監督は激怒!

[ 2022年5月25日 14:16 ]

試合前に銃撃事件について語るウォリアーズのカー監督(AP)
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 テキサス州南部のユバルディの小学校で24日に起こった18歳の少年による銃乱射事件はスポーツ界にも大きな影響を与えた。

 同じテキサス州のダラスではこの日、NBAプレーオフの西地区決勝第4戦が行われていたが、試合を前にしてウォリアーズのスティーブ・カー監督(56)は「ここから400マイル(約640キロ)離れた場所で14人の子ども(その後19人)と1人の教師(その後2人)が殺された。もううんざりだ。今夜私たちは試合に臨むけれども、その前にぜひ聞いてほしい。もしきょうの出来事が子どもや孫、両親、そしてきょうだいの事を大事に思う皆さんの身に起きたらどう感じるだろうか?」と時折、テーブルを拳で叩きながら怒りに満ちた表情で事件について言及。「沈黙しているときじゃない。何かをするべきとき。慣れてしまってはいけないのだ」と連邦議会に対して銃購入の際の取り締まりを強化するように求めた。

 レバノン・ベイルート出身のカー監督は自身がアリゾナ大でプレーしているとき、大学教授だった父マルコムさんをイスラム過激派に殺害されており、米国内で同じような事件が起こるたびに改善を求めてきたが依然として事態は変わらぬまま。米国の銃社会が引き起こす悲劇に対し、1人の人間として“社会の変革”を訴えた。

 また対戦相手となったマーベリクスのジェイソン・キッド監督(49)も「テキサスだけでなく国全体として悲しいニュースだ」とコメント。米国では2012年にもコネティカット州の小学校で20人の児童が殺害される乱射事件が発生しており、レイカーズのレブロン・ジェームズ(37)も「我々は最も安全であるべきはずの学校で子どもたちを傷つけている。そう、学校でだ!」と度重なる学校での乱射事件に憤りをぶつけていた。

 なお大リーグ・ヤンキースの本拠地、ヤンキー・スタジアム(ニューヨーク)やマリナーズの本拠地、T―モバイル・パーク(シアトル)などで試合前に追悼セレモニーが営まれるなど、この日の米スポーツ界はテキサス南部からの“衝撃”に打ちひしがれ、そして耐え忍ぶ1日となった。

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