井戸木鴻樹&新井貴浩のゴルフ化学変化④ アイアンショットの基本

[ 2022年4月29日 12:00 ]

井戸木鴻樹&新井貴浩のゴルフ化学変化④ アイアンショットの基本
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 グリーンを狙うアイアンショットの精度はそのままスコアに直結します。新井貴浩氏もやや不安があるようなので、今回はアイアンショットの基本がテーマです。井戸木鴻樹プロによれば、理想は軽いダウンブローでボールを捉えることだと言います。そのため有効なドリルがあるとのこと。ぜひともダウンブローを身につけ、アイアンショットの精度を上げましょう。進行役はティーチングプロのジミー常住氏が務めます。  動画で見る・井戸木鴻樹&新井貴浩のゴルフ化学変化④

 常住 新井さんはアイアインショットにどのような悩みがあるのでしょうか?

 新井 ダフリやトップも出るんですが、いいショットをしたときに当たりの薄いことが気になるんですよね。もう少しつかまる感じがほしいかなと。

 井戸木 練習場での打球を見る限りは、十分許容範囲の球筋ですし、70台も十分狙えるショットだと思いますけどね。

 新井 70台ですか!?うれしいですが、自分としては、もう少しつかまった当たりと言いますか、若干ドロー気味のボールを打ちたいんです。

 井戸木 分かりました。上昇志向はいいことなので、2、3チェックポイントを挙げましょう。まず、バックスイングでクラブフェースを開く動きはできていますが、閉じる動きがいまひとつです。そこを意識することと、フィニッシュの位置がドローを打つにしては低いのでもう少し高くしてみましょう。思い切って両手を高い位置に持ってくることを意識して振り抜いて下さい。

 新井 こんな感じでしょうか?

 井戸木 いい感じですね。スイングアークも一段と大きくなったと思います。ただ、まだカット打ちになっているので、ダウンスイングからインパクトにかけて右肩を動かさないように注意しましょう。頭と右肩の位置をキープした状態でインパクトを迎えたら、ヘッドが先行してフェースを閉じていきます。ヘッドよりも両手が先行するとフェースが返りにくいので気をつけましょう。あとはダウンブローでボールを捉えるといいですね。

 新井 どうすればダウンブローで打てるんでしょうか?

 井戸木 ダウンスイングからインパクトにかけてグッと左足に体重を乗せていくことですね。右足に体重が残るとどうしてもすくい打ち気味になりますから。それを防ぐドリルとしては、自分が打つボールの後ろ30センチぐらいに別のボールを置いてみましょう。そのボールを打たないように気を付けながら、本来のボールを打ちます。

 新井 自分としては結構左足に体重を乗せているつもりでしたが、まだまだ足りなかったんですね。

 井戸木 練習では極端にやるぐらいのつもりでいいと思いますよ。試しに後ろにボールを置いた状態で1球打ってみましょうか。

 新井 うわっ、思ったよりも後ろのボールが気になりますね。

 井戸木 まだダウンブローの意識が足りないからでしょう。でも、きちんと打てただけでもいいと思いますよ。すくい打ちの人は怖くて打てないと思いますから。このドリルができるようになると、ダウンブローに打てるだけでなく、左足下がりのライからでもボールをクリーンに打つことができます。アイアンショットの幅が広がるのでぜひマスターしましょう。

 (取材協力=兵庫・小野東洋ゴルフ倶楽部)


 ◆井戸木 鴻樹(いどき・こうき)1961年(昭36)11月2日生まれ、大阪府出身の60歳。豊川中(茨木市)3年時に日本ジュニア優勝。中学卒業後に研修生となり82年プロテスト合格。93年新潟オープンなどツアー2勝。ショットの精度に定評があり、01年以降7度フェアウエーキープ率1位となる。〝元祖日本一曲がらない男〟。13年全米プロシニア選手権で優勝し、日本男子初のメジャー覇者に輝く。

 ◆新井 貴浩(あらい・たかひろ)1977年(昭52)1月30日生まれ、広島市出身の45歳。広島工高―駒大を経て98年ドラフト6位で広島入団。05年に43本塁打で本塁打王。08年阪神移籍。11年に93打点で打点王。15年広島復帰。16年に通算2000本安打、通算300本塁打をマークしリーグVに貢献。MVPに輝く。日本代表の侍JAPANでも活躍。18年引退後にゴルフを始めベストスコアは87。

 ◆ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の40歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。

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