「横田真一の名器を探せ!!」アイアン編、アイアン選びに欠かせないチェックポイントとは

[ 2022年4月29日 05:00 ]

オススメのアイアンを手に笑顔の横田(撮影・沢田 明徳)
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 「横田真一の名器を探せ!!」第4弾は、多くのアマチュアゴルファーが選択に悩むアイアンだ。どのメーカーともクラブ契約を交わさず、フリーな立場の横田真一(50)だからこそできる忖度(そんたく)なしのクラブ評価。自称“クラブおたく”の横田が選んだのは「キャロウェイ Xツアー」、「ホンマ ツアーワールドTW717V」そして「テーラーメイド バーナー2・0」の3つ。その高評価のポイントは――。

 発売から年月がたっても、名器の価値は色あせない。それはクラブの基本性能が優れていることの証でもある。今回、横田が選んだアイアンの共通点はフェース面が平らになっていて、ゆがみが全くないことだった。

 「鍛造でも鋳造でもその製作過程でフェース面が“逆くの字”に曲がってしまうことがあります。そういうものは残念ながら良いクラブとは言えません。でもこの3つは、目標に対して真っすぐ構えることができます」

 素材を叩いて形成するのが鍛造。一方、鋳造は鋳型に液状の素材を入れて形作られる。それぞれ工程は異なるが、どちらもその過程でフェース面に微妙な変化が生じてしまうケースがあるという。

 「面が“逆くの字”に曲がっていると、フェース面全体が左を向きやすくなります。それを変にリーディングエッジだけを削って整えようとすると、逆にヒール側がへこんでしまい、面はもっと左を向いてしまいます」。その“誤差”がクラブ本来の性能に、少なくない影響を及ぼす。

 「トップライン(クラブヘッドの上部)を右に向けてバランスを取ろうとしても、面自体の向きは変わらず、構えたときに“このクラブはどっちを向いているのか”と分からなくなってしまいます」

 左を向いたクラブはボールが左に行きやすい。それを嫌がり、インパクトで少しフェースを開いて当てようとすると、横回転のスピンがかかり全く飛ばなくなる。

 さらに、フェースがかぶった(左を向いた)状態でドローを打とうした場合、極端にインサイドに振ってしまいダフったり、あおり打ちになってスイングを壊す原因になる。

 ところが今回のアイアンにはそうした欠点がなく、構えやすいと評価する。「ぱっと置いたときに、どこを向いているのかが分かって、スッと構えられるのは間違いなく良いクラブです」

 「キャロウェイ Xツアー」を試打した横田は、改めてその性能の高さを実感。「(フェース面が平らなクラブは)打感が厚く、素直に高く上がってくれます。ドローのときに球が右に出て行くし、フェードのときには球がこすれすぎない。逆にフェードを打ったときに、ボールがこすれすぎるクラブは、フェース面がかぶっていることを疑うべきです」

 クラブの出来を左右するフェース面の仕上がり具合。しかし、その重要性は意外と見落とされがち。そのため横田は購入前に必ずクラブを手に取り、目標に真っすぐ向けられるか否かを確認すべきとアドバイスする。それが、失敗しないアイアン選びの第一歩だ。

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2022年4月29日のニュース