附田雄剛氏 堀島光ったバランス崩しても減点最小限に抑える技術

[ 2022年2月6日 05:30 ]

北京冬季五輪第2日・フリースタイルモーグル ( 2022年2月5日    雲頂スキー公園 )

エアを決める堀島(AP)
Photo By AP

 【附田雄剛斬る・フリースタイルモーグル】予選2回目から登場した堀島は苦しかったと思う。体力面もそうだが、得点の上限が決まっている競技だけに、審判も前半に登場する選手には高い点数を出しにくい。予選1回目で今大会の自分の評価が下がった、というプレッシャーは凄かったのではないか。

 その中でラウンドを重ねるごとに滑りのクオリティーを上げていったのは見事だった。決勝3回目は第1エアの手前でミスがあり、ジャンプのサイズと方向が予定通りではなく、着地後にバランスを崩した。それでもスピードを上げながら、通れるわずかなラインをコブの中に見つけて減点を最小限にとどめ、エアとタイムで点数を稼いだ。元々エアとスピードが武器の選手で、北京五輪へ向けてはターンを強化してきたのだが、持っていた技術の引き出しが堀島自身を救ったと言える。あのミスから立て直せる選手は限られており、課題だった精神面の成長も感じた。

 原はベストの滑りで、もう少し得点が伸びてもよかった。杉本は途中でストックが折れるアクシデントにもよく耐えた。胸を張って帰ってきてほしい。(五輪4大会連続代表、神立フュージョンバンプスクール校長)

続きを表示

2022年2月6日のニュース