尾道が高鍋にトライを許さず完勝 小兵軍団の堅守を支える3つのキーワードとは?

[ 2021年12月30日 11:44 ]

全国高校ラグビー2回戦   尾道28ー3高鍋 ( 2021年12月30日    花園ラグビー場 )

<尾道・高鍋>後半 タックルされながらも突進する尾道・水谷(中央)(撮影・成瀬 徹) 
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 尾道(広島)が守り勝ちをした。前半の最初の2トライは、高鍋(宮崎)ボールを奪ってからの速攻から生まれた。風下の後半は、自陣に張り付く時間が長かったが、サイズで勝る相手のアタックを耐え続け、トライを1本も許さなかった。

 フッカー前川陽来主将(3年)は「相手が大きいので2対1の状況をつくることを心がけた。僕たちは小さいので、運動量も大事になる。それらができた」と声をはずませた。

 田中春助監督(33)は、「今年の夏からディフェンスが良くなった」と振り返る。2部リーグにあたるトップチャレンジを昨季制した豊田自動織機の首脳陣に、“友情指導”を受けたことで、守りが整備されたという。

 授けられたキーワードは3つ。

 (1)ツーブイワン(2対1の数的有利な状況をつくって相手にタックルをする)

 (2)ボールインジエアー(パスが空中に浮いている時に間合い詰める)

 (3)ライフライン(ディフェンスラインを保ち続けること)

 田中監督は2年前の監督就任からタックル技術の向上にも力を入れており、従来から取り組む「個人の守備力」と、社会人仕込みの「組織的ディフェンス」がマッチしたことで、高鍋の速い展開ラグビーを封じることができた。

 2大会連続の3回戦進出。次の相手はAシードで3連覇を狙う桐蔭学園(神奈川)だ。この試合、好タックル、好セービング、好ジャッカルを見せたCTB松井寿樹(3年)は「伝統のディフェンスで流れを突くって、前で倒しきりたい」と、こん身のタックルをぶちかます考えだ。

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2021年12月30日のニュース