レスリング・文田 決勝進出 柔道からバトン メダルラッシュへ、グレコ勢9大会ぶり頂点目指し2日決勝

[ 2021年8月2日 05:30 ]

東京五輪第10日 レスリング男子グレコローマン60キロ級準決勝   文田健一郎5ー1テミロフ ( 2021年8月1日    幕張メッセ )

男子グレコローマン60キロ級準決勝でウクライナ選手(下)を攻める文田
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 レスリング競技が始まり、男子グレコローマン60キロ級準決勝で19年世界王者の文田健一郎(25=ミキハウス)が快勝し、2日の決勝に進出した。日本男子17大会連続となる五輪メダルが確定し、グレコ勢としては84年ロサンゼルスの宮原厚次以来、9大会ぶりの頂点に挑む。

 準決勝で勝利のブザーを聞くと、大きく息をついた。文田は初めて立つ五輪のマットに「押しつぶされることなく五輪という舞台を全身で感じています」と充実感をにじませつつ「メダル確定に大きな喜びはない。目標はまだかなえていないので」と表情を引き締めた。

 海外勢との実戦は約1年半ぶりだったが、王者にブランクは関係なかった。準決勝序盤はロースコアの展開。得意の寝技で点を取れなくても冷静だった。残り約1分半でバックを取ると、ローリングで加点。「堅いレスリングはできた。スタンド(立ち技)で勝負をつけられたのは大きい」とうなずいた。

 先輩の最後の一押しが力になった。7月4日、五輪代表を争ったリオ五輪銀メダルの太田忍(27)が拠点の日体大を訪れ、1年以上ぶりにスパーリング。総合格闘技に転向した太田に0―8で打ちのめされた後、掛けられた言葉にハッとしたという。「無理に攻めて自分の形じゃなくなってる。自分が強みにしているところで戦えよ」。先手を意識するあまり、自分を見失っていたことに気付いた。

 「もう一回僕にボコられるならダメ」と翌週にも顔を出した先輩との2度目の対戦は圧勝した。「6分間で最終的に勝てばいいと切り替えられた。ずっと争ってきた人だからこそのアドバイスだった」。手を抜く性格ではないことは文田が一番分かっている。だからこそ自信になった。

 決勝はキューバ選手と対戦する。選手は違うが、リオ五輪決勝で太田が敗れた国の代表に「自分が金を獲って(太田)忍先輩に自慢したい」とニヤリ。気負いではない、静かな闘志をのぞかせた。

 ▽64年東京大会レスリング 駒沢体育館で男子のみ行われ、メダルは金5、銅1の計6個だった。10月14日のフリースタイルでは52キロ級の吉田義勝、57キロ級の上武洋次郎、63キロ級の渡辺長武の3人が金メダル、70キロ級の堀内岩雄が銅メダルを獲得。5日後の19日のグレコローマンで52キロ級の花原勉、57キロ級の市口政光が頂点に立った。金5個は体操と並んで東京大会の日本勢最多だった。

 ▽グレコローマン 全身が攻防対象となるフリースタイルと異なり、腰から下への攻撃が禁止され上半身だけで戦う男子のみのスタイル。豪快な投げ技が見どころの一つ。3分間×2ピリオドの計6分間で争い、8点差がつくとテクニカルフォールで試合終了。技や展開によって1~5点が入る。消極的な姿勢のパッシビティーを与えられると相手に1点が付与され、寝技の防御(パーテールポジション)から試合が再開する。

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