「ONE TEAM」は第2章へ リーチ主将が601日ぶり実戦へ意気込み ラグビー日本代表

[ 2021年6月11日 13:35 ]

ラグビーリポビタンDチャレンジカップ2021   日本代表―サンウルブズ ( 2021年6月12日    静岡・エコパスタジアム )

<ラグビー日本代表・練習>指示を出すリーチ(中央)(撮影・吉田 剛)
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 19年W杯以来の実戦に臨む日本代表が11日、試合会場のエコパスタジアムで前日練習を実施。終了後、リーチ・マイケル主将(32=東芝)がオンライン取材に応じ、「最初にやることはテストマッチの強度でプレーすること。トップリーグのスタンダードとくせが出ないように、代表レベルの強度とプレッシャーを作らないといけない」と試合に臨む心構えを示した。

 コロナ禍の影響で昨年は代表活動が休止。一方で史上初めて全英・アイルランド代表ライオンズとの対戦(26日、英エディンバラ)が決まり、5月下旬からは大分県別府市で合宿を行い、急ピッチでチームを作ってきた。完成度については「体力的に(19年W杯当時と)差がある」と認めつつ、「やっているラグビーや質は、割と前回のようにできている」とリーチ。W杯経験者とニューフェースが2週間で融合し、新たな「ONE TEAM」の形が見えつつあることを強調した。

 その一助となったのが、バブル状態で行った合宿だったという。2週間みっちり3部練習を行い、元々自由時間はほとんどなかった上に、毎日が貸し切りにした宿舎ホテルとグラウンドの往復。宿舎ではわずかな時間を見つけては4人1組による「グローカルミーティング」を行うことで、結束や戦術理解を高めてきた。リーチは「(バブルは)そんなに大変ではなかった。ラグビーに集中できる環境だった。これが新宿だったら、家族も近くで会いたい気持ちになる」。“禁欲生活”の効果で、チームの一体感は確実に高まっている。

 ファンにとっても一大ラグビーブームを巻き起こした日本代表を601日ぶりに目にすることができる一戦。人一倍、その存在を大切にするリーチだが、今回は「(ミーティングなどで)触れていない」と言う。全ての外的要素をシャットアウトし、ラグビーだけに集中することで2週間後の世紀の一戦に備える――。「どれだけ自分たちのラグビーができるかを意識してきたので、それが自然と伝わると思う」。言葉ではなく、全身全霊を注ぎ込む80分間を通じて、スタジアムやテレビの向こうで応援してくれるファンに思いを届ける。

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