遅咲きの元十両・華王錦が断髪式 今後は指導者の道へ「相撲のことだけ考えて」

[ 2021年5月30日 19:09 ]

入門時の師匠である先々代東関親方(元関脇・高見山)に止めばさみを入れてもらう元十両・華王錦
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 3月の春場所限りで引退した元十両・華王錦の村田武志さん(42)の断髪式が30日、東京墨田区東駒形の旧東関部屋で行われ、入門時の師匠で先々代東関親方(元関脇・高見山)、東関親方(元小結・高見盛)、高砂親方(元関脇・朝赤龍)、放駒親方(元関脇・玉乃島)、押尾川親方(元関脇・豪風)ら130人が出席した。

 東関部屋6人目の関取となる村田さんは東洋大から東関部屋に入門。11年名古屋場所で学生出身では最も遅い所要60場所での関取昇進を果たした。昇進年齢も戦後3位の32歳9カ月の遅咲き。十両を2場所を務めたが、最近は腰のケガなどで低迷。東関部屋が八角部屋と合併するタイミングで引退を決断した。

 1階の稽古場には華王錦の4本の化粧まわしが飾られ、出席者は2階の大部屋ではさみを入れた。大部屋のスペースの都合もあり、密を避けるために130人を3回に分け30分ごと入れ替えて実施。窓を全開にし、はさみを持つ前と、はさみを入れ終わった後に消毒を義務づけた。

 先々代師匠に大銀杏(いちょう)を切り落とされた村田さんは「緊急事態宣言の中、前に進んでいくために皆さんのお時間を借りてきょう断髪式ができました。本当にありがとうございました。自分も相撲が好きで、今後も相撲に携わり、相撲のことだけ考えてこれからも頑張っていきたい」とあいさつ。最近まわしを新調したそうで、「自分が取れなくても取れる人を応援したり教えたり、そういうことができたら」と指導者の道に進む意向を明かした。

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