バレー女子日本代表・中田監督「数字的な線引きを明確にして」 東京五輪へ現場からの“声”

[ 2021年5月13日 20:01 ]

オンライン取材に応じたバレーボール女子日本代表の中田監督

 バレーボール女子日本代表の中田久美監督(55)が13日、オンライン取材に応じ、今夏の東京五輪に向けて現場からの切実な声を伝えた。

 新型コロナウイルス感染拡大が続き、大会開催を危ぶむ声など賛否両論がある。IOCから五輪出場選手に新型コロナウイルスワクチンを提供することへの批判やSNS上ではアスリートに向けて辞退を迫るようなコメントも散見される。また、テニスの錦織圭(31=日清食品)、陸上女子1万メートル東京五輪代表の新谷仁美(33=積水化学)、東京パラリンピック陸上女子400メートル(上肢障がいT47)代表の辻沙絵(26=日体大教)ら、選手たちからも五輪開催やワクチン提供についての発言が寄せられている。

 中田監督は「国民の皆さんの気持ちや思い、お考えがあって当然だし、理解もしている」と言葉を選びながら、「個人的には選手のことを思うと開催してもらいたい」。そのうえで「感染者数が(一定の)数字に下がれば開催されるとか、下がらなければできないといった数字的な線引きをもう少し明確にしてもらいたい」と組織委などに訴え、アスリートたちの心境を「やりますと言われている限り、準備しないといけない。発言すると、いろいろ言われて現場サイドも発信しづらい状況だと思う」と語った。

 また、IOCからのワクチン提供には「(接種が)義務でないのであれば選手に強制するのは難しい。具体的な情報がきていないのでお答えは難しい」と話した。

 女子日本代表は25日から約1カ月間、イタリア(リミニ)で行われるネーションズリーグに参戦。同大会終了をもって五輪代表12人が決まる。

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2021年5月13日のニュース