【玉ノ井親方 視点】小兵の力士が逆の相撲では照ノ富士には勝てない

[ 2021年5月13日 20:27 ]

大相撲夏場所5日目   ○照ノ富士(寄り切り)若隆景● ( 2021年5月13日    東京・両国国技館 )

<夏場所5日目>若隆景(右)を寄り切りで破る照ノ富士(撮影・郡司 修)
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 小兵の力士が大きい相手に“逆”の相撲を取っていては、勝てるわけがない。

 若隆景の照ノ富士戦の敗因は、自分の動きを一度止めてしまったことだ。1メートル82、122キロの若隆景に比べ、大関は身長が10センチ高く、体重は50キロも重い。そういう相手を倒そうと思えば、絶えず攻める必要があった。

 下からあてがいながらまわしを引きつけて前に出たり、横にゆさぶったり大関に余裕を与えないことが大事だったのに、立ち合いで当たった後に見合うような形になり、土俵の中央で動きを止めてしまった。そこから右を差して中に入ったが、攻めのリズムがワンテンポ遅れた。

 逆に照ノ富士にすれば若隆景の攻めが連続したものではなく、途切れ途切れだったため怖さを感じなかったのではないか。じっくり相手を見る余裕があったので中に入られても下がらず、差された相手の右腕を自分の太い左腕で極めるように振って、危なげなく寄り切った。

 ヒザに不安を抱える照ノ富士は一気に前に出てくる馬力のある力士や動き回る相手を嫌がる。若隆景は体がある方ではないのだから、なおさら速く動いて大関を揺さぶっていくべきだった。右を差すより、相手の前まわし拝むように取って、下からくらいついていけば、展開も変わっていたはず。結果は残念だったが、この一番を教訓にして次のチャンスに生かしてもらいたい。 (元大関・栃東)

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