金谷拓実 プロツアー初の首位発進 苦手初日で会心7バーディー64

[ 2021年5月1日 05:30 ]

男子ゴルフツアー 中日クラウンズ 第1日 ( 2021年4月30日    愛知県 名古屋GC和合C=6557ヤード、パー70 )

9番、セカンドショットを放つ金谷拓実(撮影・井垣 忠夫)
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 プロ転向後6戦2勝の超大物新人・金谷拓実(22=フリー)が7バーディー、1ボギーの64をマークし、6アンダーでプロツアー自身初の首位スタート。2週前の21年初戦、東建ホームメイトカップに続く今季3勝目へ絶好の滑り出しを見せた。プロ15年目の中島徹(36=信濃GC)ら2人が1打差の2位。さらに1打差でアマチュアのレフティー・笠原瑛(19=中部学院大2年)ら7人が続いている。

 苦手と公言してきた初日にプロツアー自己ベストにあと1打と迫る64の快スコア。「うれしいですね」。ポーカーフェースの金谷の顔がほころんだ。

 「いつも泥くさく、どうしたらいいスコアになるか考えてます」

 テーマは雨上がりの和合の攻略。コースは29日の競技が中止になるほど大量の水分を含んでいる。スタート前、金谷は先輩プロの間をかき分けながら練習グリーンの至る所をチェックして歩いた。手には傾斜を測定する水平器。パットのラインをまたいで立ち、足裏で感じる傾斜と器械の数値を比較。それから実際にストロークして距離感を整えた。

 そして、出だしの10番。フェアウエーからの第2打がグリーン奥のバンカーへ。第3打も5メートルオーバーし、いきなり危機を迎えたが、これをねじ込んだ。入念な準備が生んだパーセーブ。この一打でショットも好転し、4番では8Iの第1打を50センチにつけるなど出場選手中最多の7バーディーを奪った。

 アマチュア時代、プロ21試合で2度しかなかった初日の60台が、昨年10月のプロ転向後は7戦して6度。出遅れ癖は既に過去のものだが、苦手公言の裏には間近に迫った渡米もある。尊敬する東北福祉大の先輩、松山英樹の待つ米ツアーでは初日51位と出遅れながらアマチュアVを飾った19年三井住友VISA太平洋マスターズの再現はないからだ。

 「優勝するチャンスは大きいと思う」。54ホール短縮の今大会で狙いすました開幕ダッシュ。全米プロ、メモリアル・トーナメント、さらには全米オープンと続く東京五輪前の米国遠征に初の和合制覇で弾みをつける。

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2021年5月1日のニュース