土俵禍の再発防げ!親方ら応急処置講習 迅速な対応へ協会一丸 響龍さん悲報から一夜

[ 2021年5月1日 05:30 ]

土俵禍の再発防止へ、警備の親方らを対象に応急処置講習会が行われることになった
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 日本相撲協会は30日、土俵上で起きたケガなどの応急対応処置に関する講習会を7日に両国国技館で開くと発表した。芝田山広報部長(元横綱・大乃国)は「当日は土俵周りで仕事をしてくれる方を集め、専門の先生にレクチャーしてもらう」と説明。夏場所(9日初日、両国国技館)前に、勝負審判や警備担当の親方らが医師から指導を受ける。

 3月の春場所13日目に土俵際の投げで頭部を強打した境川部屋の三段目力士・響龍の天野光稀(あまの・みつき)さんが4月28日に急性呼吸不全のため28歳で死去。取組で負傷した力士が亡くなる異例の事態となった。

 天野さんは負傷時にうつぶせで動けず、しばらくして仰向けにされた。駆け付けた医師が土俵上で状態を確認。担架で運び出されて救急搬送されたが、それまでに約5分を要し対応が問題視されていた。関係者の話では、土俵周辺に医師を配置する提案が審判内で出るなど協会も再発防止に本腰を入れる方針を示している。

 専門家の講習を求める意見は以前から出ていた。1月の初場所で脳振とうになった幕下力士を取り直しの取組で土俵に上げたことが物議を醸した。芝田山広報部長は「倒れ込んだ時にどうするかなど、いろんなケースがある。いち早く対処できるように態勢を整える」と説明した。

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