飛び込みW杯東京大会 飛び込み台が密になる場面も 練習時間に順番待ちの列

[ 2021年5月1日 14:49 ]

<飛び込みW杯東京大会初日>練習の順番を待つ各国の選手ら(撮影・会津 智海)
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 飛び込みのW杯東京大会が1日、東京アクアティクスセンターで開幕した。東京五輪の最終予選とテスト大会を兼ねており、46カ国・地域から200人を超える選手が出場。新型コロナウイルス対策として、選手、関係者の行動範囲を宿泊施設と会場の行き来に限定して外部との接触を絶つ“バブル”方式を採用している。この日は女子シンクロ板飛び込みと男子シンクロ高飛び込みを実施。競技に向けた会場での練習時間に飛び込み台が密になる場面があった。

 ジャンプまでに十分な時間をかけられる本番とは違い、練習では順番待ちの列ができるため、飛び込み台にマスクを着用していない選手が密集。バブル内は比較的安全とはいえ、感染リスクがゼロではない。昨夏のテニス全米オープンなど隔離空間内で陽性者が出る例もあるだけに、練習風景はクラスターが発生しかねない状況に映った。

 今大会前の4月28日にはエジプトのコーチが日本入国時の新型コロナウイルス検査で陽性となり、隔離措置が取られた。一緒に来日した選手1人を含む関係者は同28、29日の検査で陰性を示し、機内でも十分な距離を取っていたことなどから濃厚接触者とは認められていない。陽性者が出た便の同乗者全員が2週間の隔離を強いられた2月のテニス全豪オープンなどと比べると甘い対応と言わざるをえない。

 大会は当初は4月18日に開幕予定だったが、新型コロナ対策を巡って国際水連と日本側の協議がもつれ、一度は中止を発表。その後、国際水連、日本水連、スポーツ庁、東京都、五輪組織委員会、国際オリンピック委員会などが協議を重ねて一転して開催が決まった経緯がある。オーストラリア連盟が選手団を派遣しない決定を下すなどゴタゴタ続き。ドイツ人選手は「完全な隔離状態で感染する余地はないと思う。日本の政府に感謝しています」と語ったが、予断は許さない状況だ。

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