池江璃花子 復活V&五輪内定に涙止まらず「勝てるのはずっと先のことだと…努力は必ず報われる」

[ 2021年4月4日 17:38 ]

<第97回日本選手権水泳競技大会 第2日>女子100メートルバタフライ表彰、表彰台でメダルを手にする池江(撮影・会津 智海)
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 東京五輪日本代表選考会を兼ねた競泳日本選手権第2日は4日、東京アクアティクスセンターで行われ、白血病から復帰した池江璃花子(20=ルネサンス)は女子100メートルバタフライ決勝で57秒77をマークして優勝。同種目の東京五輪の派遣標準記録57秒10には届かなかったが、400メートルメドレーリレーの選考基準(57秒92)を満たし、東京五輪代表に内定した。

 3年ぶりに日本選手権を制しただけでなく、東京五輪切符も手にした池江。レース後は涙が止まらず、「100(メートル)で優勝できると思ってなかったですし、5年前のオリンピック選考会よりずっと自信もなかった。自分が勝てるのはずっと先のことだと思っていたが、勝つための練習もしっかりやってきたし、最後は『ただいま』っていう気持ちで入場してきたので、自分がすごくつらくてしんどくても努力は必ず報われるんだなと思った」と声を震わせた。

 100メートルバタフライは「一番戻ってくるのが難しい種目だと思っていた」と言い、「予選、準決勝でターンが合わず、57秒台は出ると思っていなかったしリレーの派遣タイムも切れるとは思っていなかった。すごくうれしいです」と喜びを口にした池江。このレースでの優勝は「本当に狙っていなかった」と明かし、「でも何番でもここにいることに幸せを感じようと思って、仲間たちが全力で送り出してくれて、今すごく幸せです」と話した。

 リレーの選考基準クリアには「出ても(5)8秒1と思っていたので本当に本当にうれしいです」とし、「ものすごく自信のついたレースでもあった。派遣は切れたがまだ代表に入れるかわからないし、あと(レースが)3本あるので気を抜かずに頑張りたい」と意欲的に話した。

 池江は長期の入院生活を経て、昨年8月に実戦復帰。100メートルバタフライは2月20日の東京都オープンで復帰後初めて泳ぎ、予選は1分0秒06、決勝は59秒44。3日の予選は58秒68、準決勝は58秒48と右肩上がりにタイムを縮めていた。

 今大会では50メートル、100メートルの自由形と、五輪で行われない50メートルバタフライにも出場予定。2枚目の五輪切符が懸かる100メートル自由形は7日に予選と準決勝、8日に決勝が行われる。

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