日本記録大幅更新の新谷仁美 「好みはイケメン、金持ち…」 輝かしい実績を爆笑コメントで振り返る

[ 2020年12月4日 18:20 ]

昨年12月の陸上日本選手権女子10000メートルで日本新記録で東京五輪出場を内定させ、泣きながらガッツポーズする新谷仁美(撮影・北條 貴史)
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 女子1万メートルで東京五輪代表になった新谷仁美(32=積水化学)は、類い希な実力だけでなく、歯に衣(きぬ)着せぬ発言でも注目を集めてきた。トップランナーの歩みを、個性的なコメントとともに振り返る。

 ☆05年全国高校駅伝「最高のクリスマス」☆ 3年連続で1区の区間賞を獲得。3年時は今も残る区間記録を樹立して、興譲館高校を初の日本一に導いた。12月25日に行われたレースにちなんで、「最高のクリスマス」と勝利のコメント。「皆に夢や希望を持ってもらえる笑顔の似合うマラソン選手になりたい」と将来の夢も口にした。

 ☆12年ロンドン五輪「宇宙人と走っているわけではない」☆ 五輪初出場で1万メートル9位。アフリカ勢を恐れずスタートから飛び出す積極策に「別に宇宙人と走っているわけではない」と堂々のコメント。8位入賞まであと一歩の好走をしながら「1万メートルは気が遠くなって嫌。もう走りません」と拒否反応。当時の本職5000メートルは予選落ちした。

 ☆13年モスクワ世界選手権「好みはイケメン、金持ち…」☆ 1万メートルのレース前に、「好みはイケメン、金持ち、年上、世の男性をとりこにするような走りをしたい」と意気込んで出場。ラスト1周まで先頭集団に残って5位。97年千葉真子の銅以来となる表彰台を逃し「陸上が仕事と言っている割にできなかった」と号泣した。

 ☆18年復帰戦「才能どこ行った?」☆ 日体大記録会で約5年ぶり実戦。納得できない記録に「ほぼ一般ランナー。なんちゃってアスリートをしている感じ」と自虐コメント。17年秋から練習を始めた矢先に恥骨骨折をしたことも明かし、「才能あると思いきや、骨折。才能どこ行った?と笑ってしまうくらい」と新谷節をさく裂させた。

 ☆19年ドーハ世界選手権「恥」☆ ロンドン五輪以来となる世界大会。1万メートル11位に「ただただ日本の恥。メダルを取らなきゃ恥。過程なんか誰も見ていないじゃないですか」と厳しい自己採点。

 ☆20年ハーフマラソン日本新記録「漏れそうだった」☆ 1月のヒューストン・ハーフで1時間6分38秒をマークし、福士加代子が06年に出した記録を14年ぶりに48秒塗り替えた。帰国後にレースを振り返り「(日本記録を出した)理由があるとすれば、ラスト5キロは漏れそうだった」とビックリ発言。

 ☆20年厚底シューズ問題「走るのは私の足」☆ 自身もはいた厚底シューズが長距離界を席巻していることについて「走るのは私の足。シューズではない。最高のシューズを提供してもらっているが、それに合わせて最高の力を出すのが選手」と、論争をぴしゃりとする一幕があった。

 ☆20年全日本実業団対抗選手権「メンタル弱い私でも…」☆ 5000メートルで日本歴代2位の14分55秒83をマーク。「コロナの間に田中希実ちゃんが日本記録(1500メートル、3000メートル)を出したり、世界の中距離界でも記録が出ていた。メンタルが弱い私には焦りになったが、自己ベストを出せて1万メートルへのつながりができたと思う」と、周囲に触発されたことを明かした。

 ☆20年全日本実業団対抗女子駅伝☆3区の区間新を1分10秒更新する脅威的な区間新を樹立しながら、「国内だけでなく、先を見ると、後半ペースを上げなきゃいけない。後半にタレたのは現実的には厳しい」と激辛ジャッジ。   

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