メダル期待、注目8競技の現状 来るべき夢舞台へ静かに爪を研ぐ日の丸の戦士たち

[ 2020年7月23日 05:30 ]

開幕の時を待つ新国立競技場
Photo By スポニチ

 新型コロナウイルスの影響で来年へ延期となった東京五輪は23日、開幕1年前を迎える。1年延期によって、アスリートもさまざまな運命をたどっている。仕切り直しとなった選考会へ照準を合わせる選手もいれば、夢舞台だけを見据えて努力を重ねる選手もいる。日本選手のメダル獲得が期待される、注目8競技の現状をおさらいする。

 ☆陸上 マラソン、競歩の男女13人の内定は維持。10月に延期される日本選手権で代表選考は行わないが、長距離種目は参加標準記録の対象期間となる12月に別開催。来年の日本選手権が五輪代表選考会となる見込み。19年世界選手権銅メダルの男子400メートルリレーは出場権を獲得している。

 ☆水泳 競泳は来年4月の日本選手権が東京五輪代表選考会となる。標準記録を突破した上位2人が出場権獲得となるが、昨夏の世界選手権で男子200メートル、400メートル個人メドレーを制した瀬戸大也の代表権は維持。飛び込みの寺内健ら4人の内定も維持される。開催国枠で出場が決まっているアーティスティックスイミング代表メンバーは変更しない。

 ☆柔道 男子73キロ級の大野将平、女子52キロ級の阿部詩ら男女13人の内定は維持される。丸山城志郎と阿部一二三が激しく争う男子66キロ級は4月の全日本選抜体重別選手権が最終選考会となっていたが、12月に開催予定の国際大会、グランドスラム東京大会を最終選考会とする方針。

 ☆体操 今春の全日本選手権など選考会が実施できず、個人総合&種目別の全日本選手権を12月に開催。来年の代表選考会に向けた第一歩となる。代表決定選手はいないが、18年世界選手権3位の男子団体は出場権を獲得。内村航平は両肩の状態を考慮して鉄棒に絞る。

 ☆レスリング 男子グレコ60キロ級の文田健一郎、女子57キロ級の川井梨紗子ら8人の出場権を維持。出場枠獲得を目指す10階級については昨年の全日本選手権優勝者が、来年3月の五輪アジア予選、5月の世界最終予選へ進む。

 ☆卓球 男女計6人の内定を維持。男子シングルスは張本智和、丹羽孝希、女子は伊藤美誠、石川佳純。団体戦には水谷隼、平野美宇が加わる。混合ダブルスは水谷、伊藤組となる。

 ☆テニス 出場選手は6月8日発表の世界ランクで決まる予定だったが、来年6月7日発表の世界ランクに変更。男女シングルスは世界ランク上位56人と、最終予選を突破した8人の合計64人(各国最大4人)が出場。現在、男子の錦織圭が31位、西岡良仁が48位、女子の大坂なおみは10位に入っている。

 ☆バドミントン 今年3月以降に中断された選考レースの対象大会が来年3月以降に集中的に行われる。結果を基にポイントが加算され、5月4日発表の世界ランクで代表が決定。男子シングルスの桃田賢斗、女子ダブルスの福島由紀、広田彩花組らは出場を確実としている。 

続きを表示

この記事のフォト

2020年7月23日のニュース