コービーに捧げる真剣勝負の夢の球宴 第4Qは意地とプライドのガチバトル!

[ 2020年2月17日 13:33 ]

勝利が決まって歓喜するレブロン・ジェームズ(AP)
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 69回目を迎えたNBAのオールスターゲームが16日にシカゴのユナイテッドセンターで行われ、1月1日に亡くなったデビッド・スターン元コミッショナー(享年77)と、1月26日にヘリコプターの墜落事故でこの世を去った元レイカーズの故コービー・ブライアント氏(享年41)への追悼ムードがあふれる中でティップオフ。チーム・レブロン(ジェームズ)が新たに導入された「ターゲット方式」による試合形式で、チーム・ヤニス(アデトクンボ)を157―155で下して、現行のチーム編成となってからは3戦全勝とした。主将を務めたレブロン・ジェームズ(35=レイカーズ)は23得点でヤニス・アデトクンボ(25=バックス)は25得点と11リバウンドをマーク。「コービー・ブライアント賞」と名称が変わったMVPには、両軍最多の30得点を記録したチーム・レブロンのカワイ・レナード(28=クリッパーズ)がラプターズ時代の昨季ファイナルに続いて選出された。

 チーム・レブロンはブライアント氏の次女で同じ墜落事故で死去したジアナさん(享年13)がバスケットボールのユースチームでつけていた背番号2、チーム・ヤニスはブライアント氏が現役時代の後半につけた背番号24のユニフォームを全選手が着用。さらに今年は通常の試合形式ではなく、時間無制限となる第4Qは第3Q終了段階でリードしたチームの得点に、ブライアント氏の背番号にちなんで「24点」を加えた数字がターゲット・スコアとなる新方式で実施された。

 第3Q終了時点ではチーム・ヤニスが133―124とリードを奪ったためにターゲット・スコアは24点を加えた157点。球宴にもかかわらず?両チームのディフェンスが激しくなった第4Qに入ると、アデトクンボがジェームズのシュートをブロックするなど両軍の主将同士によるハードな対決も見られた。

 そして両者がエキサイトし、反則覚悟の完全な“ガチ・バトル”の中で迎えた第4Qはチーム・レブロンが猛追。154―153からチーム・レブロンはジェームズ・ハーデン(30=ロケッツ)がターゲット・スコアに到達する3点シュートを決めたがカイル・ラウリー(33=ラプターズ)へのチャージングをコールされて“決勝点”を取り消された。それでも156―155のあと最後はアンソニー・デービス(26=レイカーズ)がフリースローの2本目を成功させて157点目。チーム・レブロンが9点差を逆転して新方式の球宴を制した。

 第1~3Qの競技方式も変更。各クオーターが終わるたびにスコアは「0―0」に戻され、そのクオーターでより多くの得点をマークしたチームに寄付先を決めることができる10万ドル(約1100万円)のチャリティー資金(最終スコアの勝者には20万ドル)が手渡された。第1Qは53―41でチーム・レブロン、第2Qは51―31でチーム・ヤニスが勝利。第3Qは41―41の同点となり、10万ドルは第4Qに持ち越しとなったが、結局チーム・レブロンが制して計30万ドルを追加した。

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