大坂、強烈“ブレーク”!ネット破壊で試合一時中断、全豪連覇へ初戦突破

[ 2020年1月21日 05:30 ]

テニス全豪オープン第1日   女子シングルス1回戦 ( 2020年1月20日    オーストラリア・メルボルンパーク )

初戦を突破した大坂なおみ(AP)
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 女子シングルス1回戦で世界ランキング4位の大坂なおみ(22=日清食品)が、世界59位のマリエ・ブズコバ(21=チェコ)に6―2、6―4でストレート勝ちし、5年連続で初戦を突破した。12、13年のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)以来となる史上9人目の大会連覇へ向けて好発進した。2回戦では世界42位の鄭賽賽(テイサイサイ)(25=中国)と対戦する。

 強烈なサーブが珍事を引き起こした。第2セット第2ゲーム。大坂は15―40でブレークポイントを握られたが、時速189キロ、179キロの連続サービスエースで窮地を脱した。続く第1サーブがネットにかかり、球の威力で網を固定していたひもが切れるアクシデントが発生し、思わず「ソーリー」。修復のために試合が一時中断した。

 ノータッチのウイナー(決定打)29本とパワーを誇示した一方で、ミスも相手の2倍以上の28本。攻め急いでリズムを崩しかけたが、大会公式ツイッターが動画付きで「あなたのサーブがとてもパワフルで、ネットが壊れた」と紹介するほど破壊力抜群のサーブで7本のエースを奪ってカバーした。

 初対戦だったブズコバに1時間20分で勝利し「本当にタフな試合だった。いつも1回戦はナーバスになる。緊張を抑えることが難しかったけど、2セットで終えられて良かった」と笑顔を見せた。第1セットは第5ゲームで先にブレークを奪って勢いに乗った。第2セットは第6ゲームで先にブレークを許したが、直後の第7ゲームをブレークバックして押し切った。前年覇者の初戦敗退は03年のカプリアティ(米国)の一度だけ。開幕日のセンターコート第1試合に組まれた注目の一戦で、重圧にも打ち勝った。

 テニスバッグにはメモを忍ばせていた。試合の約2時間前。本番コートで約30分の最終調整を終えると、12月から契約するベルギー人のウィム・フィセッテ・コーチ(39)とコート脇のベンチで約5分間話し込み、試合中に意識すべきポイントが記された紙を手渡された。「試合中にキーポイントを思い出すのが難しいので、重要なことを書いてほしいと頼んだ」。第2セット途中にメモを確認し、ストレート勝ちにつなげた。

 2回戦は世界42位の鄭賽賽と激突する。対戦成績は1勝1敗で、大坂は「トリッキーな選手で、ドロップショットやスライスを使ってくる」と警戒した。今大会後に昨年全豪で獲得した2000ポイントを失うため、早期敗退すれば世界ランキングが急降下する可能性が高い。目指すはグラフ、セレシュ、S・ウィリアムズらに続く史上9人目の大会連覇。徐々にギアを上げていく。

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