関学大・鳥内監督、目指す指導者マイスター 61歳で新たな夢にタッチダウン

[ 2020年1月9日 05:30 ]

退任会見を行う関西学院大アメリカンフットボール部・鳥内監督(撮影・成瀬 徹)
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 指導者マイスターになる!今季限りで退く関学大アメリカンフットボールの鳥内秀晃監督(61)が8日、兵庫県西宮市のキャンパスで退任会見に臨んだ。今後については未定としながら、競技を越えて指導者に自らの経験やノウハウを伝えていくことに意欲。28年間の監督生活で得た財産が日本のスポーツ界を変えていく。

 
 湿っぽい空気は鳥内監督に似合わない。28年間の監督生活を締めくくる退任会見。スーツに革靴の外見だけがよそいきで、洒脱な語り口調で何度も爆笑を誘う「鳥内節」は普段着だった。

 「今はホッとしてます。例年なら個人面談を始めている時期。もう来年のこと考えんでええしね」

 常勝の重圧から解放された安堵感が言葉ににじむ。学生日本一12度を誇り、在任238試合で197勝38敗3分け。驚異の勝率は・838に達し、「青」を最強の色にした紛れもない名将だった。

 輝かしい実績と、歯に衣(きぬ)着せぬ発言で、一時代を築いた指揮官。今後について「何も考えていません」とノープランを強調しながら、夢を語る言葉に熱がこもった。

 「現場の指導よりも、指導の仕方を指導者に啓蒙したい。野球とか他のスポーツでも、(クラブに)自分の可能性を分からないまま入っている子も多い。そこをもっとうまくできないかな、と」

 部員全員との「個人面談」に代表される対話重視の指導法。答えは絶対に与えず、自分で考える重要性を説く。古き体育会体質が残る一部スポーツ界では、パワハラ問題が後を絶たない。自ら悩み、考え、会得した「鳥内流」の指導方針が、壁にぶつかった指導者の“バイブル”になる日は近い。

 「まあ、何か求められれば発信しますよ」

 笑顔で誓った未来予想図。やっぱり涙は必要なかった。

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