貴ノ岩暴行騒動 暴力根絶へ必要とされるトップの覚悟 相撲協会は今からが正念場

[ 2018年12月8日 08:04 ]

貴ノ岩 引退届受理

引退会見の冒頭、一礼する貴ノ岩。左は千賀ノ浦親方(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ

 【記者の目】貴ノ岩の暴行騒動は本人の引退で早期決着をみた。だが、相撲協会にとってはここからが本当の正念場である。今回の不祥事は相撲界の暴力根絶がいかに難しいかを露呈した。10月に第三者機関の暴力問題再発防止検討委員会がまとめた最終報告からも、その一端がうかがえる。

 力士ら約900人を対象にした調査によれば昨年、約50人が暴力を受けたことがあると回答。大半は部屋の兄弟子からで、その原因について指導の名目で暴力を容認する土壌があったと指摘。さらに部屋ごとに暴力問題への対応に温度差があり、協会の関与が十分に行き届かなかったことなどを理由に挙げている。そして、その再発防止策として、同委員会は力士や師匠に対する研修の実施、年寄(親方)の資格要件の明確化などを求めた。

 度重なる不祥事に相撲界に向けられる世間の目は厳しさを増している。八角理事長(元横綱・北勝海)が暴力問題の一掃に本気で取り組むつもりであれば、力士には暴力では何も解決しないことを徹底して認識させ、それを防げなかった師匠には厳罰を科すなどの具体策を実施すべきだろう。相撲界は信頼喪失の崖っ縁に追い込まれている。その背水の覚悟が今こそ協会トップには、必要なのではないか。(編集委員・大渕 英輔)

続きを表示

「大坂なおみ」特集記事

「羽生結弦」特集記事

2018年12月8日のニュース