大関・栃ノ心 30日誕生 白星締めで“最多”の3場所37勝

[ 2018年5月28日 05:30 ]

大相撲夏場所千秋楽 ( 2018年5月27日    両国国技館 )

大相撲夏場所千秋楽 敢闘賞を技能賞を手に重そうな表情を見せる栃ノ心(撮影・三島 英忠)
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 栃ノ心らしい相撲だった。勢と右四つで胸を合わせ、左上手を引きつけての寄り。大関昇進の目安、3場所計33勝を大きく上回る37勝は、3代目若乃花らに並ぶ史上最多。結びで白鵬が鶴竜に敗れたため優勝決定戦は実現しなかったが、最後まで盛り上げた。

 「ドキドキしながら(結びを)見ていましたね」。13日目の正代戦で右手首を痛め、病院で検査すると、以前に骨折した痕が2カ所も見つかった。「いつやったのかな。気づかなかった」。前夜はジョージア風の鍋などを作り「料理はリフレッシュできる」。気持ちを切り替えて千秋楽に臨み、笑顔が戻った。

 審判部はこの日、昇進を諮る臨時理事会の招集を八角理事長(元横綱・北勝海)に要請。30日の臨時理事会で正式に「大関・栃ノ心」が誕生する。阿武松審判部長(元関脇・益荒雄)は「本格的な四つ相撲の大関に」と期待した。

 自力で前祝いもやった。敢闘賞に加えて技能賞も獲得。通算11度の三賞は、現役力士では安美錦に次ぎ豪栄道に並ぶ2位タイ。「いくつあってもいい」と素直に喜んだ。6月上旬には母国ジョージアで弟、ラシャさんの挙式のため“凱旋帰国”するプランもある。新入幕から所要60場所は史上1位タイのスロー出世。「角界のニコラス・ケイジ」と異名を取ったイケメンが30歳で花開き、外国出身11人目の大関となる。

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