西岡 4時間超熱戦に惜敗、錦織応援実らず ベルダスコ追いつめるも…

[ 2018年5月28日 06:20 ]

テニス 全仏オープン第1日 ( 2018年5月27日    ローランギャロス )

全仏オープン男子シングルス1回戦 ベルダスコにフルセットの末、惜しくも敗れた西岡(AP)
Photo By AP

 男子シングルス1回戦で西岡良仁(22=ミキハウス)が第30シードのフェルナンド・ベルダスコ(34=スペイン)に7―6、4―6、3―6、7―6、5―7で惜しくも敗れた。

 4時間23分の大熱戦。最終セットは錦織圭もコートサイドに応援に訪れ、西岡も「もちろん気づいていた。手で顔を覆う仕草とかちょっと見えて応援してもらってるなと思っていた」と必死に勝利を目指した。

 第4セットのタイブレークを取って追いつき、最終セットも一時は3―0とリードした。4―1として勝利まで残り2ゲーム。しかしこのセットに入る頃から始まった足のけいれんが、このあたりからひどくなった。右足の太腿から始まり、「動いたらどこかしらつる状態」と左右の足で次々に連鎖。「基本的にジャンプができない。向こうは分かっててボールを跳ねさせて動かそうとしてくる。どう対処すべきか分からなかった」。コートの中に入って活路を見いだそうとしても簡単にはいかなかった。

 5―4で迎えた相手のサービスゲーム。「サービスよりリターンの方が楽だった」と最後の勝負を懸けた。しかしジュースまで追い上げたところで肉体が限界を迎えた。「ジュースのところでバックのクロスのミス。あれは結構悔やんだ。あそこを打って完全にけいれんが来て、もうどうしようもなかった」。勝利まであと1ゲーム、あと2ポイント届かなかった。

 トップ50入り目前だった昨年3月に左膝前十字じん帯を断裂して手術を受けた。今月上旬に下部大会で優勝したとはいえ、今大会もプロテクトランキングによる出場でまだ復活の途上にある。4月に米国でクレーコートの大会に出た際には3セットマッチでもけいれんが起きていたという。「何かしらの理由でクレーだとけいれんしやすくなっている。だから僕にしたら今日はかなり持った方だなと思う」

 第1セットの2度のセットポイントを逃してタイブレークまで長引かせたことを反省しつつ、クレー巧者のベルダスコと5セットを互角に渡り合えたことは大きな自信にもなった。試合後は勝者以上に大きな拍手を受け、「ヨシ!ヨシ!」と大コールまで沸き上がった。「試合終盤は僕の応援の方が多かった。なかなかああいう経験はない。これを機にちょっとでもファンが増えてくれたらいい」と笑顔。転んでもただでは起きない。惜敗にも落ち込んだ様子は見せず、ちゃっかりしたところをのぞかせた。

続きを表示

2018年5月28日のニュース