千代大海と一問一答「あんな負け方は…」

[ 2010年1月13日 18:22 ]

引退を表明し、晴れやかな表情で記者の質問に答える千代大海。左は九重親方

テレビの自分がコロコロ…千代大海「現役引退」決断

 しこ名を表すような水色の羽織姿で会見に臨んだ千代大海は、しっかりとした口調で心境を語った。
 ―魁皇戦が最後に。
 「ニュースやビデオで何十回も見た。あんな負け方は、自分でも見たことがなかった。魁皇関はしかってくれる先輩で、すごく尊敬していた」
 ―一番の思い出は。
 「初優勝したときに(元横綱若乃花と)1日で3番取ったこと。あの日がなければ、今の自分はない。出番前に師匠から、3番取るつもりで行けといわれたけど、本当に取ってしまった」
 ―けがに泣かされた。
 「ひじをけがしたときに、四つ相撲に変えた方がいいかなとも思った。でも技術が身に付かないと思い、最後まで突き、押しで取ろうと決めた」
 ―65場所の大関在位。
 「かど番も多く、あっという間だった。余裕でやってきたわけではない。いつ大関から落ちるか、常に不安だった」
 ―横綱には届かなかった。
 「横綱は入門当初からの夢だった。それがかなわなかったのは、心の甘さじゃないですか。こう見えてもあがり症で、勝負どころで緊張した」
 ―親孝行は目標だった。
 「おふくろには、いい夢を見させてもらったと言ってもらった。一つ目標を持てば人生を変えることもある」
 ―親方としては。
 「明日の朝からけいこ場に下りるのが仕事だと思う。まわしを着けて指導したい。現役中のつらかったことなど、経験を伝えていけたらと思う」

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2010年1月13日のニュース