し烈なトライ王争い…「うなぎステップ」小野沢に軍配

[ 2010年1月13日 08:27 ]

東芝戦で独走トライを決めるサントリーの小野沢=09年12月26日

 トライはラグビーの華だ。特にWTBがライン際を駆け抜けてインゴールに飛び込む姿は、美しさすら感じさせる。今季のトップリーグでは小野沢宏時(サントリー)と北川智規(三洋電機)のリーグを代表する2人のWTBが激しいトライ王争いを繰り広げ、小野沢が1本差で上回り初の栄誉に輝いた。

 小野沢は大きなステップと驚異的な粘り腰が武器で、相手に捕まっても振りほどいて走りだす。なかなか捕まらないことから「うなぎステップ」の愛称が付いている。
 トップリーグ通算最多トライ記録を保持しているが、トライ王は初めてで「ああ、うれしい。毎年、取りたくて仕方がなかった」と大喜びだ。
 北川智は昨季まで3シーズン連続でトライ王に君臨していた。1メートル74とバックス陣でも小柄だが、鍛え上げた太腿は60センチにもなる。爆発的なダッシュで相手を置き去りにするのが持ち味だ。
 リーグ戦最終節(9日・秩父宮)では直接対決となったが、両者ともノートライ。14トライの小野沢のタイトル獲得が決まった。ノーサイドの笛が響くと、1本差で負けた北川智は年上の小野沢に駆け寄った。握手を交わし「また来季、挑戦させてください」と笑顔で話した。

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2010年1月13日のニュース