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森保ジャパン 遠藤&酒井アウトなら布陣変更も

[ 2022年11月30日 05:10 ]

FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会

別メニュー調整に汗を流す遠藤(撮影・西海 健太郎)
Photo By スポニチ

 日本代表は29日、ドーハ市内で1次リーグE組最終戦のスペイン代表戦(日本時間12月2日)に向けた練習を行った。右膝の痛みで前日の練習を回避したMF遠藤航(29=シュツットガルト)はこの日も別メニューで調整。勝てば2大会連続の決勝トーナメント進出が決まり負ければ敗退となる大一番で、森保ジャパンの中盤を支えてきた攻守の要が欠場する見通しとなった。一方、23日のドイツ戦後に右太腿裏の違和感で離脱していたDF冨安健洋(24=アーセナル)は全体練習に合流した。

 決戦2日前に、森保ジャパンが誇る“デュエル王”の姿はなかった。今大会2試合にフル出場していた遠藤は右膝痛のため、2日続けて別メニュー調整。敗れたコスタリカ戦後に「切り替えるしかない。スペイン戦に向けてチームでしっかりと準備してやる。とにかく勝ち点3を取りにいきたい」と口にしていた。強行出場する可能性も残っているが、現状では出場は厳しい。

 27日夜にドーハ市内の病院で検査。異常なしと診断された。ホテル療養だった前日28日と違って、この日はチームに同行。室内調整となったが、事態は想像以上に厳しかった。英衛星放送局「スカイスポーツ」のスタットマン・デーブ氏のツイッターによると、ドイツ戦でのドリブル成功率は100%、地上デュエル9勝、タックル4戦4勝、空中デュエルでは2勝。圧倒的な守備力を誇る“心臓”の不在は戦い方そのものを変えてしまう。

 スペイン戦ではアジア最終予選で主に採用した中盤が逆三角形の4―3―3システムを採用する可能性は十分ある。まず板倉を6月2日の親善試合パラグアイ戦以来のアンカーとして起用。守田、田中とともに守備的な選手を3枚並べるトリプルボランチによる“人海戦術”で、遠藤が不在でも中盤の強度の維持を図る。

 または今大会で採用する4―2―3―1システムの可変式か。長友を右サイドバックに置いて、相馬を左MFにすれば、流れの中で“宝刀”3―4―3システムに変更させることもできる。ドイツ戦の逆転勝利は後半開始から3バックシステムに変えて、前線からのプレッシングがハマった。成功体験をもとに挑むのも一手だ。

 森保ジャパン発足以降、遠藤ありきのチームづくりだった。21年東京五輪でも全6試合スタメン出場。アジア最終予選もW杯出場を決めた後のベトナム戦以外の9試合でスタメン出場し、7試合でフル出場した。中央で大きな壁として立ちはだかる29歳の不在は誰か1人では埋め切れない。森保監督は何度も「総力戦」を強調してきたが、今こそチームの底力が試される時だ。

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2022年11月30日のニュース