これが王国の底力！ブラジル、ネイマール不在でも突破　守備職人カゼミロが豪快弾

FIFAワールドカップ（W杯）カタール大会1次リーグG組   ブラジル1－0スイス （ 2022年11月28日    974競技場 ）

＜ブラジル・スイス＞後半、ゴールを決めるカゼミロ（右から2人目）（撮影・小海途　良幹）
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　ブラジルは守備の職人カゼミロが、スイスのゴールをこじ開けた。0―0の後半38分だ。ロドリゴの縦パスに反応し、ダイレクトの右足ボレーでゴール右隅に突き刺した。名手ゾマーが一歩も動けない芸術弾は、自身2大会目のW杯で記念すべき初得点。チームをフランスに続く16強へと導き「神に感謝だ。なんとかゴールを奪うことができた」と喜んだ。

　この日は、チチ監督も「チームの中でも明らかに違うスキルを持っている」という、大黒柱のネイマールが右足首負傷で欠場。後半19分にビニシウスがネットを揺らしたが、VARによりノーゴールと判定されるなど、難しい状況が続いた。そんな嫌なムードを払拭したのが、中盤で汗かき役を務めることが多いカゼミロだった。この活躍には、ネイマールもSNSで「世界最高のMF」と称賛。指揮官も「同感だ」と同調した。

　今季RマドリードからマンチェスターUに電撃移籍した背番号5はこの日、もちろん守備でも大きく貢献。GKアリソン、DFチアゴシウバらとともに鉄壁の守りを見せた。英データ会社OPTAによると、初戦のセルビア戦に続いて被枠内シュートはゼロ。98年大会のフランス以来、史上2チーム目の快挙となった。

　「このような難しい展開では最初の得点が重要。よく耐えて、よく我慢したよ」とカゼミロ。02年日韓大会以来となる6度目の頂点へ、優勝候補筆頭と言われる“セレソン”が、エースを欠いた中でも順当に1次リーグ突破を果たした。