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浅野を香川はシンジてた! 8戦全勝の“ジャガー弾”コスタリカ戦連発信じてる!

[ 2022年11月25日 05:10 ]

FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会1次リーグE組   日本2―1ドイツ ( 2022年11月23日    ハリファ国際競技場 )

<日本・ドイツ>後半、ノイアーから決勝ゴールを決めた浅野(撮影・西海 健太郎)
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 得点を決めれば8戦全勝。ジャガー神話は世界の大舞台でも生きていた。一夜にして時の人となった日本代表FW浅野はリラックスした表情で練習場に現れた。24日は別メニューでの調整。談笑も交えながら軽めの調整で激闘の疲労を抜いた。

 ドイツ戦は後半38分に巧みなトラップから流れるような一撃。「4年前から一日も欠かさず、こういう日を想像して準備してきた。それが結果につながった」と胸を張った。名GKノイアーもなすすべのない完璧なまでの決勝点だった。

 励まされ、切磋琢磨(せっさたくま)してきた先輩への思いと感謝を胸に臨んだ今大会だった。18年W杯ロシア大会。バックアップメンバーとして同行し、大会直前にロシアを後にした。その時に声を掛けてくれたのが、W杯過去2大会で背番号10をつけたMF香川真司(シントトロイデン)。10年南アフリカ大会でサポートメンバーだった香川から食事中に「この経験が次につながるから」と言われた。「経験した人にしか分からないこと。励みにしたい」。その言葉で、やっと前を向くことができた。

 今年9月には右膝の内側じん帯を断裂。そんな選出されるかどうか不透明だった10月30日、ドイツの自宅に香川が泊まりに来た。「真司さんもメンバー入りをこれっぽっちも諦めていなかった。でも、わざわざ来てくれて、その人が別れ際に“大丈夫だから。拓磨はメンバーに入るよ”と言ってくれて…本当にパワーをくれたと思う」。ドイツを離れ、決してリーグのレベルが高くないパルチザン(セルビア)へ戦いの場を移したこともあった。日本代表では得点が取れず、負傷中でのカタールW杯メンバー選出は批判の的にもなった。それでも「信じてくれた人のために準備してきた」。紆余(うよ)曲折を経てたどり着いた舞台。時折詰まらせた声が、苦しかった4年間を物語っていた。

 ロシア大会出場を決めた17年8月のアジア最終予選オーストラリア戦ではうれしすぎて得点後の代名詞“ジャガーポーズ”を忘れてしまったが、今回はしっかりと両手でポーズをつくった。精神面でも大きく成長したジャガーの進撃は止まりそうもない。

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