【カタール日記】勇ましいラクダ　ステーキはまたの機会に

開幕戦でVIPを出迎えていたラクダと警備担当
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　出発前に先輩記者から「ラクダのステーキはおいしいらしいよ」と薦められた。正直、味の想像もつかないが“機会があれば…”と考えていたら、開幕戦の競技場でラクダの一団に遭遇した。警官なのか警備担当を乗せ、VIPを出迎えるために隊列を組んでいた。

　やはり近くにいた騎馬警官はイングランドのプレミアリーグを観戦に行って見たことはあるが、人生であれだけ多くのラクダと遭遇したことはない。どこかのんびりした風貌で愛嬌（あいきょう）がある存在と思っていたが、整然と列を組むその姿は勇ましくりりしかった。こんな姿を見たあとに食べる気にはなれない。そういえば昔、フィンランドで食べたトナカイのステーキもクリスマスソングが頭の中で流れて気が重くなった。ふと、そんなことを思い出した。（東　信人）