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森保マジック再び! 酒井欠場危機も一丸!ドイツ劇的撃破の勢いで…27日コスタリカ戦で突破決める

[ 2022年11月25日 05:10 ]

FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会1次リーグE組   日本2―1ドイツ ( 2022年11月23日    ハリファ国際競技場 )

ドイツ戦から一夜明け、囲み取材に応じる森保監督(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ

 森保マジックよ、再び――。1次リーグE組の日本はドイツ戦の劇的勝利から一夜明けた24日、次戦のコスタリカ戦(27日)に向けて調整した。ドイツ戦では森保一監督(54)が後半途中から投入したMF堂安律(24=フライブルク)らがゴールを決めるなど強気の采配が次々と実った。勝てば他国の結果次第では1試合を残して1次リーグ突破が決まるコスタリカ戦。DF酒井宏樹(32=浦和)が左太腿裏に違和感を訴えて欠場のピンチだが、森保監督の攻めの采配で、日本史上初の大会2連勝を目指す。

 一晩明けても、森保監督は勝負師の顔のままだった。「眠れました。ちょっと睡眠時間は短いですけど」。柔らかい笑みを見せたのもつかの間、1次リーグ突破に向けた算段について冷静に話した。

 「いろんなシミュレーションをしても、安心できる勝ち点3ではない。次が大事」

 次は中3日でコスタリカ戦が待つ。日本が大会初の2連勝を飾って首位のスペインがドイツに引き分け以上で、早々に1次リーグ突破が決まる。力量を考えれば最終戦のスペインを待たず勝負に出たいところ。となれば次戦は主力のまま臨むのが定石ではあるが、ドイツ戦で攻めの采配を奏功させた指揮官ならば、“強気のターンオーバー”もあり得る。

 9月のドイツ遠征では、「2チーム分くらいの戦力がある中で、1試合ずつ入れ替えながら戦えるくらいに準備をしないと8強は難しい」と話していた。ボール支配率で上回ることも想定されるコスタリカ戦では、より攻撃的な選手を並べ、故障明けの田中らを温存する可能性も十分だ。途中出場でゴールを決めた堂安や浅野の先発起用もあり得る。脚に違和感を持つ酒井と冨安には黄色信号がともるが、普段から「想定外は想定内」。3日間で打てる策を打つ。

 ドイツ戦では、相手をひるませるカードを次々と繰り出した。4バックの前半を想定内の1失点で抑えると、後半頭から勝負に出た。直前のカナダ戦でも手応えを得た、相手の形に合わせる3バックを導入。マークがはっきりしたことで守備が安定し、日本は攻勢を強めた。手を緩めることなく三笘、浅野、堂安、南野と攻撃選手を続々と送り、ドイツの息の根を止めた。

 コーチとして参加した前回ロシア大会のベルギー戦では、2―0から残り数秒のカウンターで逆転され、8強入りを逃す「ロストフの悲劇」を経験。苦い失敗を受け、就任時から「ピッチでの対応力」を求め続けた。

 今回も2―1の終盤、ドイツはGKノイアーまでCKに加わり死に物狂いで勝ち点を奪いに来た。それでもピッチの選手たちは崩れずに対応しきった。だからこそW杯優勝国からの白星は「歴史的な瞬間」であっても「サプライズではない」。ドーハの地でもう、森保監督は悲劇を繰り返さない。コスタリカ戦でもぶれずに、強気の采配を振る。

 ≪日本○スペイン○か△で突破≫▽日本の次戦突破条件 初戦を終え、スペインと日本が勝ち点3、ドイツとコスタリカが勝ち点0。日本は日本時間27日午後7時のコスタリカ戦に○で勝ち点を6とし、同28日午前4時開始のスペイン―ドイツ戦でスペインが○か△なら、コスタリカが勝ち点0でドイツが0か1となり、日本は2位以上が確定し1次リーグ突破が決まる。スペインが●なら、最終戦で3チームが勝ち点6で並ぶ可能性が残り、その場合は全3試合の得失点差などの争い。スペインが大きな貯金をつくっただけに、日本もコスタリカ戦は点差も意識しておきたいところだ。

 ≪突破率83・6%≫日本の1次リーグ初戦勝利は10年南アフリカ大会、18年ロシア大会に続き3度目。32カ国出場となった98年フランス大会以降の6大会で、初戦勝利は延べ73チーム。うち61チームが決勝トーナメントに進んでおり、突破率は83.6%に上る。日本が初戦勝利の過去2大会も、ともに決勝トーナメントに進出している。

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2022年11月25日のニュース