×

城彰二氏 青森山田・松木は代表担う存在に…周りが見えるようになりさらに成長した

[ 2022年1月11日 05:30 ]

第100回全国高校サッカー選手権決勝   青森山田4―0大津 ( 2022年1月10日    国立 )

<大津・青森山田>後半、ゴールを決める青森山田・松木(撮影・西海 健太郎)
Photo By スポニチ

 青森山田の松木の技術は天下一品で、止める、蹴る、走るというサッカー選手に必要な要素がそろっている。元々我が強いところがあったが、人の意見を聞けるようになり、周りが見えるようになったことでさらに成長したと感じた。

 性格的にプロ向きだろう。周りの選手のレベルが高くなるので、より持ち味が出せて中盤で点に絡める即戦力になる。将来はFC東京のリーダーとなるのはもちろん、五輪やA代表でも活躍できると思う。守備などを頑張りすぎるので、課題はケガをしないこと。「無理せずシンプル」を心がけてほしい。

 それにしても青森山田の強さは際立った。冬の走り込みなどでフィジカルが強く、中1日の試合でも中5日の大津を上回った。デュエルやボールに対しての執着心も強く、基本的なことを誰もサボらずにできる。多くの部員が切磋琢磨(せっさたくま)し、一瞬も油断できない環境から生まれたものだろう。

 100回の節目の大会にふさわしく、いい選手が多かった。得点王となった阪南大高のFW鈴木章斗は高さもキープ力もあり、大迫のように相手を背負えるので面白い。神村学園の2年生FW福田師王も両足が使えてヘディングが強く、ポストプレーも裏に抜けるプレーもできる。ゴールの嗅覚も素晴らしく来年も楽しみだ。静岡学園のMF古川陽介もドリブルの運びがうまく、シュート力もある。尚志のDFチェイス・アンリも粗削りだが、存在感があった。大津のGK佐藤瑠星、MF森田大智、4得点の青森山田のDF丸山大和らも将来が楽しみな存在だ。(元日本代表FW)

続きを表示

この記事のフォト

2022年1月11日のニュース