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青森山田が圧巻V!松木 大会通算10点目で涙の悲願達成…史上2校目“高校3冠”も

[ 2022年1月11日 05:30 ]

第100回全国高校サッカー選手権決勝   青森山田4―0大津 ( 2022年1月10日    国立 )

<大津・青森山田>後半、ゴールを決め喜ぶ青森山田・松木(撮影・西海 健太郎)
Photo By スポニチ

 決勝戦が行われ、青森山田が大津(熊本)に4―0で快勝し、3大会ぶり3回目の優勝を飾った。FC東京入りが内定しているMF松木玖生(くりゅう)主将(3年)が史上3位タイとなる大会通算10点目のダメ押しゴールを挙げるなど、相手を終始圧倒。1年時から中心選手として選手権の舞台で活躍してきた松木は、過去2大会連続で敗れた決勝で雪辱を果たすとともに、史上2校目の“高校3冠”を達成した。

 万感の思いを込めたガッツポーズだった。4万2747人をのみ込んだ国立競技場の空に終了を告げる笛が鳴り響くと、松木は両手を広げて拳を握った。場内でのインタビューを終え、整列する仲間たちと合流すると、ようやく頬に涙が伝った。

 「選手権では自分が全国で一番悔しい思いをしている。このチームなら絶対に優勝できると思っていた。このチームで3冠を成し遂げられてうれしい」

 2―0の後半10分、勝敗を決定づけた。ロングスローの流れから中央にボールが送られると、誰よりも早く反応。頭で合わせ、ゴールネットを揺らした。選手権史上6人目の通算2桁得点は、MFとしては初めて。主将に就任してからチームの一体感を何よりも大切にしてきた男は、一直線にベンチメンバーの元へ駆け寄り喜びを分かち合った。

 背筋120キロ、ベンチプレス100キロのフィジカルモンスターも、決勝までの激戦で満身創痍(そうい)だった。準決勝では膝に相手の足が入って負傷。前日は歩くのも困難なほどだった。疲労の色も濃く、前日練習では一回もボールを蹴らなかった。それでも黒田監督に「できる」と伝え、指揮官も「彼の根性を見せてもらいたい」と言葉を信じた。

 3度目の挑戦で、記念すべき第100回大会の頂点に駆け上がった。前々回は静岡学園、前回は山梨学院に決勝で敗れて2大会連続の準優勝。黒田監督は「(日本代表MF)柴崎も1年の時から出ていたが、それよりも肝が据わっている」と高く評価し、選手権には1年時からレギュラーに抜てき。背番号もプロ入りしたMF郷家友太(現神戸)らがたどった「7」から「10」の系譜を継いだ。だが、栄冠は遠かった。

 喉から手が出るほど欲しかった高校生活のラストピースを、最後の試合で埋めた。規格外のプレーで、高校サッカーに熱狂を生み続けた怪物。誇るべき仲間たちと手にした色あせない記録と記憶を胸に、プロの世界へと飛び込む。

 ▽青森山田 1918年(大7)に創立された中高一貫の私立校でサッカー部は1970年(昭45)創部。現在、部員は220人。今季は全国高校総体、高円宮杯プレミアリーグEASTで優勝。OBのJリーガーは内定者を含めて60人。主なOBに柴崎岳(レガネス)、室屋成(ハノーバー)ら。サッカー部のほかにも野球部、卓球部なども全国トップレベル。

 ◇松木 玖生(まつき・くりゅう)2003年(平15)4月30日生まれ、北海道出身の18歳。青森山田中時代に全国大会優勝2度、準優勝1回。高校選手権では準優勝だった1、2年と大会優秀選手に選ばれた。強じんなフィジカルと卓越した足元の技術を兼ね備え、21年10月に飛び級でU―22日本代表に選出。卒業後はFC東京への加入が内定している。好きな選手はイングランド代表MFフォーデン(マンチェスターC)。家族は両親と兄。1メートル79、76キロ。利き足は左。

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