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女子サッカーのため、チームのため! INAC神戸・安本卓史社長は「何役でもこなす」

[ 2021年11月17日 08:00 ]

INAC神戸の安本社長
Photo By スポニチ

 今年9月に開幕した女子プロサッカーのWEリーグ。開幕8連勝で首位を走るINAC神戸の安本卓史社長(48)は、かつてJ1神戸で元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキの獲得に尽力した“剛腕”の持ち主でもある。

 高校時代は大阪の強豪、近大付の野球部に所属。メンバー入りはできなかったものの1990年センバツ大会優勝をサポートした一人だ。02年から楽天株式会社に所属。13年に出向したJ1神戸で常務取締役を務め、17年秋に退任した。18年10月にINAC神戸の社長に就任。「神戸でサッカーの仕事がもう一回したかったので、チャンスだと思いました」。同じ神戸に本拠地を置くチーム同士。なでしこジャパンが女子W杯で優勝した後に観客2万人を集めたINCA神戸のポテンシャルの高さは肌で感じていた。

 ただ、就任当時は女子サッカーが全体的に下火の状態。観戦者は少なく、INAC神戸もユニホームの袖やパンツにスポンサーがついていなかった。就任してまず着手したのが、スポンサーの獲得と新規ファンの開拓だった。

 J1神戸時代のつても頼って企業を回り、支援を頼んだ。「やりたいことをやるには資金が必要。それはヴィッセルで学んだ」。1年間で1・4億円ほどのスポンサー料を約3億円まで増やすことに成功した。また、19年からは小中学生を無料で招待した。「まずは見てもらわないといけない」。これもJ1神戸が13年にJ2リーグを戦った経験が生きた。ポドルスキの加入時にも気をつけていたことだが、選手個々に寄り添う、誰かを孤立させないことを意識しているという。

 まだまだ女子サッカーを取り巻く環境は厳しい。一過性ではなく、継続的な成功へ向けては“熱量”の必要性を唱える。「クラブだけではなく、リーグ全体で何としてでもお客さんを集めるんだという気持ちが大事」。社長自ら何千枚ものポスターやパンフレットを持ってポスティングすることもあるという。「僕は社長ですが、スマホのようにマルチタスクが必要。チームのためならば何役でもこなします」。

 チームの合言葉は「初代チャンピオン」。産声を上げたWEリーグを先頭で引っ張る気概を持ち、きょうも安本社長は西へ東へ奔走する。(飯間 健)

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