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【中田浩二がオマーン戦分析】「ボールを回すテンポ」「セットプレー」残り4戦へ2つの課題

[ 2021年11月17日 19:13 ]

W杯アジア最終予選第6戦   日本1―0オマーン ( 2021年11月16日    オマーン・マスカット )

<日本・オマーン>後半、シュートを放つ三笘(左から2人目)=撮影・小海途 良幹
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 勝ち点6を取れたことは最高だが、残りの4試合へ向けては課題も残った。

 まずはボールを回すテンポが上がらない。4―3―3のシステムで両サイドが張り、インサイドハーフも守備の意識が強いために中盤があいてしまい、選手同士の距離が少し離れすぎている。大迫にパスが入っても、孤立してしまうので、イメージを共有して崩すことができず、手詰まりになってしまう。原因は失点しないことを重視し、カウンターを受けるなどのリスクを避けようとするため、前に思いきっていけなくなっていること。ワンタッチ、2タッチでボールを動かし、前を向くプレーを増やしてほしい。

 もう一つはセットプレーから点が取れていないこと。最終予選は接戦が多くなるので、FKやCKは重要になる。キッカーの意図と中に入る選手のタイミングを合わせるのだが、15~20分の練習で確認できる。柴崎や田中らいいキッカーがいるし、吉田や冨安ら決められる選手もいる。セットプレーで点が取れればより楽に戦える。

 さらに、三笘や中山が流れを変えたように、ベンチもスタメンも平等な競争があるとチームは活性化する。調子のいい選手を見きわめて、積み上げてきたものと融合させて危機感を刺激すればチームはまとまる。

 前田や上田ら、ベンチに入れなかった若手もいるが、これはリスクを考えて連れて行っているので意味はある。出場できれば一番いいが、ベンチに入れなくても吉田や大迫と一緒に練習し、一緒にいるだけで刺激はある。悔しさと感じたものを所属クラブで生かしていけば成長する。2位になって多少は余裕も出たので、1月下旬にいい形で再スタートできると思う。
 (元日本代表DF)

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