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横浜FC昇格導いた!俊輔 カズの存在刺激に不屈の復活劇「いるだけで違う」

[ 2019年11月25日 05:30 ]

明治安田生命J2最終節   横浜FC2-0愛媛 ( 2019年11月24日    ニッパツ )

<横浜FC・愛媛>J1昇格を喜ぶ三浦知(左)と中村(撮影・篠原岳夫)
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 横浜FCのMF中村が大一番できっちり仕事をこなした。前半32分の右CKでPKを誘発。キッカーこそ皆川に譲ったが、左足から放たれた鋭いボールで先制点をお膳立て。交代する後半37分までゲームをきっちり支配した。磐田から自身初の途中移籍し、J2もボランチも初。葛藤もありながら、出場した最後の5試合全てに勝ち「試合数も少なかったけど多少は貢献できたかな」とはにかんだ。

 不屈の復活劇だ。長年黄金の左足を支えてきた軸足の右足首が悲鳴を上げた18年。手術に踏み切ったが一向に回復せず、練習後は歩くこともままならなかった。ボールも満足に蹴れない日々。「このまま終わるのか…」。引退もよぎるほどの絶望感を味わった。だが諦めなかった。今オフには数々の権威に助言を求め奔走。そしてついに自らに一番合ったケアを確立した。今や欠かせない1日2度の超音波治療。自宅用に機器も購入した。痛み止めテープを巻いて就寝、ゴムチューブで補強、練習開始時間から逆算し入念にアップ…。努力は裏切らなかった。

 「いるだけで違う」。もちろんカズの存在も刺激となった。隣同士のロッカーではもちろん、風呂場で出くわせばともに大好きな車やサッカー談議に花が咲く。練習では、常に先頭を走る姿も目の当たりに。「味方の選手でモチベーションになるってなかなかない。カズさんにパス出したいとか、こんな刺激的なことはない」。数々の大物とプレー経験のある中村でさえ、カズは別格だった。

 「足首が持てばできる限り長くやりたい」。激動のシーズンを終えたレフティーは、静かに半年ぶりのJ1舞台を見据えた。

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