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冨安、史上最年少MVPあるぞ CB起用で4試合全て無失点

[ 2019年1月30日 05:30 ]

アジア杯準決勝   日本3―0イラン ( 2019年1月28日    UAE・アルアイン )

後半、頭でクリアする冨安(左)(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 「僕は陰の方でいい」と注目を嫌う。いいプレーをしても、手柄は語らず周りを立てる。そんな謙虚な20歳の冨安が、史上最年少MVPを視界に捉えた。対アジア勢公式戦39戦無敗だった強敵を完封し、いよいよ決勝。「無失点に収めるというテーマは変わらない。急にやれることが増えるわけでもないので、やれることを徹底してやることが大事。あとはもう、優勝したいという気持ちだけ」と頂点を見据えた。

 イランの絶対的エース、アズムンを完璧に封じた。スペースへの抜け出しには猛スピードで体を前に入れて蹴り出す。ロングボールにはほぼ全て競り勝った。頭を使う予測でも、体を使う球際でも、国際Aマッチ出場8戦目の若武者は、同46戦28得点のFWに完勝だった。「ある程度(コースが)限定された中でのロングボールが多かった。僕だけの力ではない」。本人は謙遜したが、周囲は違う。

 プレミアでプレーする吉田は「そつがないプレーは、センターバック(CB)として経験を重ねないとなかなかできない。20歳でそれができているのは凄い」と驚いた。インテル・ミラノで数々の本物を見てきた長友は「規格外だよね。ビッグクラブでプレーする選手になってほしい」と願った。

 今大会、CBで起用された4試合は全て完封。失点を抑えて優勝すれば、間違いなく立役者だ。優勝の原動力となった選手は、大会のMVPに輝く。過去の日本人受賞者は、92年三浦知良、00年名波浩、04年中村俊輔、11年本田圭佑。受賞なら日本のレジェンドたちに肩を並べるどころか、MVPが制定された84年大会以降で最年少となる。決勝で日本を5度目の頂点に導き、アジアで一番の、表舞台に立つ。 

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2019年1月30日のニュース