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【楢崎正剛選手 引退会見4】一番の心残りは…18年にプレーする姿見せたかった

[ 2019年1月11日 16:24 ]

<名古屋・楢崎引退会見>引退会見に臨んだ楢崎正剛選手(撮影・椎名 航)
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 サッカーの元日本代表で、名古屋GK楢崎正剛選手(42)が11日、名古屋市内で引退記者会見を行った。4度のW杯出場、J1リーグ最多631試合出場記録を持つレジェンドがサポーターへの感謝の思いを口にした。

 会見での一問一答は以下の通り。

 ――代表では。

 「加茂さんに初めて呼んでいただいて、志半ばで解任されてしまったが、何で僕を選んでくれたのだろうか、と。岡田さんとは98、10年でなかなか力になれなかった。感謝と恩返しが釣り合っていない。トルシエさんは人間的にはエキセントリックだったので付き合うのは大変だったけど、プレーの幅を拡げるアグレッシブさを求められた。そういうのもあって長くプレーできた。ジーコさんも自分に信頼を置いてくれた。普段やってくれることが全て代表の力になるというスタンス。伸び伸びとプレーさせてもらった」

 ――2017年のJ2金沢戦がラストプレー。サポーターにピッチの姿を見せられなかった。

 「一番の心残り。サポーターの皆さんに、最後のあいさつじゃないけどプレーしている姿を見せてあげたかった。だから悩んだ時間も長かった。別の場所でプレーした方が良いとも考えたが、名古屋で長くプレーして、名古屋で終えることも誇りだった。今思えば悩んだ時間が必要なかったと思えるくらい。ただ練習場でよく見る顔の人たちが悲しんでいると思うし、ゴール裏のサポーターにも心配を掛けて申し訳ない気持ち。でも今までプレーしたこと、応援してくれた関係性、信頼関係はなくなるわけじゃない。むしろ一緒に戦った瞬間、一緒に喜んだ瞬間の方が多く思い出す。本当にありがとうございました。今後もどんな形であれ、関わり合うと思う。よろしくお願いします」

 ――今後の名古屋には。

 「シーズン始まる直前。迷惑を掛けているんじゃないかと申し訳なく思っているけど、新しいチーム、雰囲気を作って、チーム自体は継続して戦っているので、本当に強いグランパス、愛されるチームになることを期待しています。頑張って欲しい」

 ――見送る側から見送られる側に。

 「たまたま続いていた。こういう世界なんで、僕もいつどうなるか分からなかったが、たまたま長くいて、こうなった。ただ見送るのはツラかった。とくにクラブを離れるときに、このクラブに在籍して良かったと思う人ばかりじゃなく…それは仕方ないけど、愛したまま出ていくクラブであってほしいという願いはあった。幸い、自分はそういう気持ちだったので幸せだった。見送るよりも見送られる方が楽かな、と思います」

 ――誰に伝えたのか。

 「家族にはまず伝えました。決めたのはクリスマスくらい。オファー先に断りを入れて、そのタイミングで自分は決めた。家族や高校の先生(上間先生)。(元名古屋GK、GKコーチの)伊藤裕二さんにも言いました。メーカーでお世話になった方、僕の去就を気にしてくれていた同僚の(佐藤)寿人とかですね。特に寿人は苦しい時期に助けてくれた。もっとやらなきゃダメだ、と。彼の言葉に応えないとイケないかなという葛藤はあったが、彼に決断を伝えるときはツラいものがありました」

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