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乾“ケイスケ・ホンダの道”で成り上がり!10年南ア再現必ず

[ 2018年6月16日 05:30 ]

日本代表カザンで初練習

本田(左)とともに笑顔で練習する乾(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 日本代表は14日から、ベースキャンプ地カザンで練習を開始した。12日のパラグアイ戦で2ゴールを挙げたMF乾貴士(30)は、10年南アフリカ大会直前に存在感を高め、チームのベスト16入りに貢献したMF本田圭佑(32=パチューカ)のような活躍を見せると宣言。大会最軽量のドリブラーが1次リーグ突破へと導く。

 ラッキーボーイから攻撃の軸へ。乾がケイスケ・ホンダの道を進む。12日のパラグアイ戦で2得点を挙げ、西野ジャパンの初勝利に貢献。1次リーグ同組のポーランド、コロンビアのメディアからも高評価を受け、警戒される存在になった。ブレークの予兆がある背番号14。10年W杯南アフリカ大会で16強入りの立役者となった8年前の本田と重なる。

 「やっぱり、ああいうふうになりたいなというのは誰しもが思っていること。チームに貢献したい」。この日、ランニングなどリカバリー中心のメニューをこなした乾は大舞台を前に決意を語った。

 W杯開幕1カ月前の5月14日。NHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演した本田は恒例である「あなたにとってプロフェッショナルとは?」との質問に真顔で「ケイスケ・ホンダ」と応じた。話題を集めたこのフレーズは代表スタッフが使うなどチーム内でも流行。乾が描くのはチームを勝たせるプロフェッショナル。ケイスケ・ホンダになることだ。

 8年前はW杯のピッチに立つことを想像すらできなかった。南アフリカ大会で日本は下馬評を覆し、16強入り。「凄いなという思いしかなかった」とテレビ越しに見る本田、岡崎らの活躍がまぶしかった。11年から主戦場を欧州に移し、15年からスペイン1部エイバルでプレー。17年5月には日本人で初めてバルセロナから得点を奪うなど、世界最高峰のリーグで確固たる地位を築き、来季のベティス移籍も決めた。

 「スペインリーグで3年間やれている自信はある。バルセロナやRマドリードとやれているのは良い経験」。8年前は傍観するしかなかったW杯は目指すべき場所に変わった。パラグアイ戦後は一躍、先発候補に浮上。香川とのホットラインがチームの命運を握る。

 「圭佑くんとか岡ちゃん (岡崎)とか、南アフリカの時の選手と一緒にできるのは光栄。でも、そこに頼ってばかりではいけない」との自覚もある。フィジカルを生かしたキープ力で攻撃に厚みを加える本田と違い、スピードに乗った変幻自在のドリブルが武器。左サイドで局面を打開してゴールに迫るのが、乾の流儀だ。タカシ・イヌイが西野ジャパンの道を切り開く。

 ▽本田の10年南アフリカ大会 W杯前の強化試合で韓国、イングランド、コートジボワールに連敗したことを受け、岡田監督から初戦4日前のジンバブエ代表との練習試合に代表では初めて1トップで起用された。指揮官は大会初戦カメルーン戦の先発からエースの中村俊輔を外す一方で、本田を1トップに起用。期待に応えた24歳は決勝点を決めた。終わってみれば2大会ぶりの16強進出を果たしたW杯で4試合2得点の活躍。3試合でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれるなど一躍、世界の注目を浴びる存在となった。

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2018年6月16日のニュース