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【W杯 今日の注目選手】今大会唯一10代GKウゾホ“持ってる男”が決勝Tつかむ

[ 2018年6月16日 11:00 ]

W杯1次リーグD組   ナイジェリア―クロアチア ( 2018年6月16日 )

ロシアW杯唯一の10代GK、19歳のナイジェリア代表ウゾホ
Photo By ゲッティ イメージズ

 今大会のGK96人の平均年齢は29・1歳。45歳のハダリ(エジプト)を筆頭に30歳以上が42人と43・8%を占める。20代は53人で、10代はただ1人。ナイジェリアの19歳、フランシス・ウゾホだ。だが、経験を積むのが今回の目的ではない。1メートル96、91キロの巨漢は正GKとして「半年前は想像もできなかった」W杯の舞台に立つ。

 幼少時から大柄で、FWでのW杯出場を夢見ていたが、動きが鈍いと判断されて12歳で“失格”。長身と長い手足を生かすべく、GK転向を命じられた。それでも、コカ・コーラ社がスポンサーとなった国際少年大会での活躍が認められ、14歳でカタールの選手育成機関入り。16年にはデポルティボの下部組織に入り、昨季トップチームに昇格すると、17年10月15日のエイバル戦に18歳352日で先発。GKとしてスペイン1部リーグの最年少出場記録を樹立した。

 転向指令に従い、真面目に練習を積んだウゾホに神様もほほ笑んだ。ナイジェリアが優勝した13年U―17W杯では、他のGK3人がMRI(磁気共鳴画像装置)検査に合格できずに14歳でメンバー入り。A代表でも正GKイケメ(ウルバーハンプトン)が白血病で離脱したため昨秋に初選出され、レギュラーをつかんだ。憧れは14年W杯ブラジル大会で母国を16強に導いたエニェアマで、「(1―0で勝った)ボスニア・ヘルツェゴビナ戦のセーブは凄かった」という。16日のクロアチア戦でエニェアマのプレーを再現できれば、2大会連続の決勝トーナメントが見えてくる。

 ◆フランシス・ウゾホ 1998年10月28日生まれ、ナイジェリア・ニウェンジェル出身の19歳。13年からアスパイアアカデミー(カタール)で指導を受け、17年9月10日にスペイン3部のデポルティボBでシニアデビュー。トップチームでは同10月15日のエイバル戦で先発(0―0)など今季2試合に出場。同11月14日のアルゼンチン戦で国際Aマッチにデビューし、代表通算6試合0得点。1メートル96、91キロ。背番号23。

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2018年6月16日のニュース