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「成長」をピッチで表現…日本 縦を意識、PK戦も克服

[ 2011年1月26日 18:33 ]

 サッカーのアジア・カップで日本は25日、PK戦にもつれ込んだライバル韓国との準決勝を制し、2大会ぶりの決勝に駒を進めた。「成長」をテーマに掲げる今大会。またも先行される劣勢を乗り越え、苦い記憶が鮮明に残るPK戦をものにした。若いチームはその成長を、目に見える形でピッチに表現している。

 完全休養だった23日も選手を集めて修正点を念入りに説明したザッケローニ監督は「短い大会期間中でも戦術面は進化できる。選手たちはのみ込みが早い」と手応えを口にする。その戦術の根幹に据える「素早い球回し」と「縦への意識」が、チームに前への推進力を生み出している。

 長友(チェゼーナ)の攻め上がりと本田圭(CSKAモスクワ)の縦パスから生まれた前半36分の同点ゴールは、それを具現化した場面。延長前半、縦に持ち出した前田(磐田)を起点に、本田圭のスルーパスで抜け出した岡崎(清水)がPKを誘ったプレーにも、縦への意識が強く表れた。

 チームの一体感、精神面の成長も感じられる。前回大会3位決定戦の韓国戦、昨年のワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦のパラグアイ戦と落としたPK戦。苦手意識が出てもおかしくなかったが、動じずに蹴り込んだ。

 いつもは喜びを抑え込む本田圭も「苦しい中でPK戦で競り勝って、少し自分たちが成長したことを見せることができた」と満足感に浸った。(共同)

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2011年1月26日のニュース