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細貝飛び込んだ!役割果たす劇的代表初ゴール

[ 2011年1月26日 06:00 ]

<日本・韓国>延長前半7分、本田が止められたPKを押しこんだ細貝はガッツポーズ

アジア杯 準決勝 日本2―2(PK3―0)韓国

(1月25日 カタール・ドーハ)
 拳を強く握って何度も打ち振る日本代表MF細貝萌の顔は、真っ赤だった。延長後半7分、本田圭のPKが韓国GK鄭成龍(チョンソンリョン)の足に当たってこぼれたボールに猛然と走り込んだ。左足で突き刺した勝ち越しゴール。「与えられた時間で、仕事を果たそうと思っていた」。細貝にチームの興奮が乗り移っていた。

 国際Aマッチ5試合目、1―1の劇的な場面で生まれた代表初ゴールだった。昨年9月のパラグアイ戦前にA代表初招集。長谷部、遠藤らW杯組がひしめくボランチが次々と離脱する運もあって代表デビューした。ザッケローニ監督が成長を期待する若手ボランチだ。

 しかし、期待以上に細貝には期するものがあった。今冬に浦和からドイツ1部レバークーゼンへ移籍。その移籍会見でいきなり号泣した。

 「浦和から海外に行った選手の中で(自分は)誰よりも(浦和で)結果を残せなかった。この状態で浦和を離れる決断は苦しかった」

 小野、長谷部。きら星のような先輩の後を追うには実績がない。思い詰めた涙が頬を伝った。

 その直後のアジア杯は「結果を出すことしか考えていない」と臨んだ。後半42分、疲れが見えるチームへの最初の切り札として投入され、役割を果たした。「守りきれなかった。決勝は絶対に勝ちたい」。若きボランチの心のつかえは、まだ少ししか晴れてはいない。

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2011年1月26日のニュース