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美しさ捨てたオランダ 警告9枚、最後は自滅

[ 2010年7月13日 06:00 ]

<オランダ・スペイン>2度目の警告で退場したハイティンガ

 【W杯決勝・オランダ0-1スペイン】準優勝の表彰を終えたオランダの選手、スタッフは2列に並び、表彰台から降りてきたスペインを拍手で迎えた。ファンマルバイク監督は「ベストチームが勝ったということ」と賛辞を贈った。

 美しい儀式とは対照的にプレーは醜かった。指揮官は「われわれのファウル数(28)は決勝にふさわしいものではなかった。しかし、美しいサッカーでなくとも、勝ちたかった」と言った。相手を止めるためラフプレーも辞さず、受けた警告は決勝最多の9回。延長後半4分に2度目の警告で退場したDFハイティンガの不在が失点につながったように、結局自分たちの首を絞めてしまった。
 攻撃はMFロッベンが2度の決定機を逃したのが響いた。後半17分、MFスナイダーのスルーパスから相手GKと1対1になったが、シュートはカシージャスの足に当たり「自分のミス。我慢してGKをかわすべきだった」と頭を抱えた。同38分にも相手DFプジョルと交錯しながらゴールに迫ったが、再びカシージャスに止められた。「抑えられて動けなかった。プジョルに警告を出すべき」と主審に詰め寄ったが、逆に警告を受けた。延長後半10分にはスナイダーのFKが相手選手に当たってタッチラインを割ったが、ゴールキックと判定され直後に失点。MFカイトは「審判は相手寄りだった」と嘆いた。
 欧州予選、本大会と続いていた連勝は14でストップ。攻撃的な「トータル・フットボール」で美しく散った、74、78年大会決勝と逆の戦い方でも結果は同じ準優勝。スペインから優勝未経験国の通算最多勝利(19)という不名誉な記録を受け継いだ。「PKまで本当にあと少しだった。少しの運があれば」とファンマルバイク監督。12年まで契約が残るが、会見では続投を明言せず、失意を胸に南アフリカを離れる。続投を明言せず、銀メダルと失意を胸に南アフリカを離れる。

 ≪オランダ過去の決勝≫74年は開始早々に先制も、PKで追いつかれ西ドイツのミュラーに決勝点を決められ1-2の逆転負け。78年はアルゼンチンのケンペスに2得点され延長の末1-3で敗戦。

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2010年7月13日のニュース