G1地区選手権

【芦屋G1 九州地区選手権】瓜生、復権へ原点回帰「期待して」

[ 2019年2月8日 05:30 ]

3度目の地区選制覇が懸かる瓜生正義
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 平成最後の九州チャンプが芦屋で決まる!「第65回G1九州地区選手権競走」が9日に初日を迎える。瓜生正義(42)をはじめとする屈強な福岡支部39人が芦屋席巻をもくろむ。福岡支部に対し昨年グラプリ王の峰竜太(33)を筆頭とする佐賀支部8人、大エース原田幸哉(43)を擁する長崎支部4人がガチンコ勝負を挑む。

◆瓜生正義「目標はグランプリ」

 16年にボート界の頂点に立った男が復権を期している。瓜生正義は昨年も18強入りを逃し、これで2年連続でグランプリはシリーズ戦回り。決して燃え尽きたわけではない。だが、どこかかみ合っていないのは確かだ。

 「大事なところで勝ちきれなかったし、一言で片付けるなら力が足りなかった。思うようにエンジンを出すこともできなかったし、これくらいでいいかなと、どこか甘んじていた気がします。自分の幅を広げていかないとダメですね」

 迎える19年は初心に戻り、攻める気持ちを前面に出している。今年初戦となった福岡の正月戦では、優勝戦当日にシャフト交換の大整備。展開向かず結果は6着に終わったが、今年に懸ける思いが伝わる一戦だった。

「今年の目標はグランプリ。それがあるから強くなりたいと思えるし、気持ちを盛り上げていける。芦屋は何の不安もないし、期待してください」

 14年芦屋大会以来となる3度目の地区選制覇へ全力投球だ。

◆峰竜太「グランプリ奪取は通過点」

 昨年、悲願のグランプリ王となった峰。文句なし平成30年の最優秀選手がにらむ次なる野望はいかに?「グランプリ奪取は通過点です。19年は今まで以上のパフォーマンスを皆さんに見せたいですね。僕は自分の中に可能性を感じてます。なので今までにないターンやレースとかができればいいですね」と12月の偉業はすでにリセットされている様子。また「一線級としてやるうえでタイトルをもっと獲りたい。まだパンチがない。後世に語り継がれるくらいほしいです」とさらに上を向いていた。そして19年G1第1弾芦屋66周年は隙のない大人のさばきでVを飾った。

 峰はこれで芦屋周年3連続V。地区選を勝てば同一場G14連続V(女子G1は除く)となる。地区選だけに現状の佐賀支部について尋ねると「自分の影響を少なからず受けてる後輩たちも多いですね。他の支部より頑張り屋が多いです。僕もそうですが、そういうふうに言われてきたので。ただ結果は出てない。ただ練習するだけではうまくならない。どうしたら勝てるかプロとしてもっと頭を使って頑張らないと。“夢”があるなら一生懸命やってほしい。僕が一番先頭に立って後輩の育成をしていきたいですね」と力を込める。

◆原田幸哉「いつもと変わらず」

 17年4月に愛知支部から長崎支部へと電撃移籍。今や長崎の顔としておなじみとなり、頼れるエースである。

「最近はいつになく冷静にレースができてます。焦らずにいけば、自分でもいいところにいけるんじゃないかなあと思ってます」

 そのいいところとは何か。それは賞金争いのことだ。18年後期は出走回数不足でA2落ち。思い描いた1年間とはいかなかった。常にハイレベルを理想とし、ファンを魅了するレースを心がけている。ファン投票がカギを握るSGオールスターに出場するためでもあり、自分の夢をかなえるためでもある。

 「グランプリに出ることが最低限だし、選手をやっている以上はグランプリを獲ることが目標ですね」

 初出走から23年2カ月でのことだった。ひとつの目標でもあった24場制覇は、昨年9月に徳山で達成。次なる獲物はグランプリでのV。そのためには、当然1走1走が大事となってくるわけだ。

 「芦屋の水面はまあまあ好き。九州地区選手権を走るのは初めてだけど、相手が誰であろうといつもと変わらずやっていきます」

 九州地区選手権初登場でもV候補に名が挙がるのは言うまでもない。長崎代表として好勝負を約束する。

◆総展望

 V候補筆頭として名が挙がるのは昨年グランプリ王、佐賀の峰竜太だろう。11月の芦屋SGチャレンジカップでは準優勝。先月の19年G1戦線の幕開けとなった芦屋66周年では全2連対でV。芦屋はこれで周年3連覇と相性は文句なし。現行エンジンの調整、攻略法と手の内で芦屋G15Vへ突き進む。佐賀支部は一昨年ダービー王の深川真二、初A1級の藤田浩人らが峰の勢いに乗る。

 福岡支部では芦屋15Vと高い実績を誇る瓜生正義が岡崎恭裕、篠崎仁志と共に“峰包囲網”を敷く。福岡は若手も充実。羽野直也、昨年覇者の仲谷颯仁、女流の大山千広が魅せる。長崎支部の大将、原田幸哉、赤坂俊輔も十分に争覇圏だ。

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