G1地区選手権

【まるがめG1四国地区選手権】激戦必至 全選手にチャンスあり!

[ 2015年2月9日 05:30 ]

初の四国チャンプを狙う森高一真
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 ボートレースまるがめのG1「第58回四国地区選手権競走inまるがめ」は10日から15日までの6日間シリーズ。休催中の鳴門に代わって、今年はまるがめで開催される。田村隆信、平山智加と男女の“横綱”を欠く今年は、出場全選手にチャンスがあると言っても良いほどの激戦。最近10大会の覇者は香川支部5勝、徳島支部5勝と全くの五分だ。各支部の代表格は、香川は森高一真、徳島は烏野賢太とみる。

◆地元Vで“四国代表”へ 巻き返す森高
 「まだチャンスあったんやな…」。そう言うとキリッと引き締まった表情になった。出場権利を持っていない今年最初のSGの3月尼崎クラシックの話を向けたときだった。

 四国地区でただ1人、出場権を持っていた田村隆信が昨年のグランプリでフライング。罰則により出場できなくなった。その結果、今大会はクラシックの“四国代表”を決めるレースにもなった。代替開催により今年は地元水面で行われる。巻き返しの2015年にするためにも、今大会のVは至上命題と言える。

 おととし11月の津チャレンジカップでSG初優勝したがグランプリ出場に届かず、昨年は“忘れ物”を取りに行く年だった。ところが、地元のオーシャンカップ出場を逃す痛恨の失態。終盤に調子を上げたもののチャレンジカップ、グランプリシリーズにすべり込むのが精いっぱいだった。

 「(昨年10月)下関周年でチャレンジカップの出場勝負駆けを決めたり、後半の成績は上がった。でも、調子が良かったというほどではない。最近は出足、行き足は仕上げられるけど、SGやG1に行くとパンチ力のなさを実感する。今年は伸びも求めたい」

 直前の住之江58周年でFを切ったが、3月末まであっせんは入っており、3月半ば開催のクラシック出場へ支障はない。意外なことに、まだ優勝がなかったこの大会。近況の実績断然の存在だけにあっさり初戴冠のシーンも…。2日目(11日)12Rの「スマイル君ドリーム」の1号艇に登場する。ここをしっかり勝ってリズムアップしたい。

◆2000勝レーサーの貫禄を見せる烏野
 1月10日の津10Rで、5コースから差し切りを決めて通算2000勝達成。史上91人目の快挙だった。

 1995年に現在の級班制度になってから、40期以上に渡って一度も落ちることなくA1級をキープ。しかも最近4年は、7期連続で7点勝率を挙げている。11年88勝、12年95勝、13年93勝、14年90勝とハイペースで1着を量産し、うち3年は徳島支部で1位の勝ち星をマークした。マスターズチャンピオン世代に近づいてベテランの領域に入っても、進化を続けているところが素晴らしい。

 準地元水面のまるがめでの成績も充実している。第9回新鋭王座、43周年記念(ともに95年)を含む計7回の優勝。09年にブルーナイターになってからは、昨年の10月戦を含めて2回優勝している。

 「10月はまるがめで久しぶりに仕上がった。いつもは伸び型になることが多いんだけど、このときは出足も良かった。四国地区選手権は最近優勝戦に乗れていないんでね。今年こそはという気持ちはあります」

 順番どおりなら今年は鳴門開催だったが、レース場改修中のためにまるがめ開催となる。それでも徳島支部全員が“地元”意識を強く持って戦う。今年の参加選手は徳島と香川で20対29と不利だが、数の不利をハネ返してのV獲りに期待しよう。初日(10日)12Rの「なるちゃんドリーム土屋圭市杯」の1号艇で出場予定。ここをインからきっちり勝ってシリーズの流れをつかみたい。

◆旬の“戻りガツオ” 好調の三嶌
 本人が「今の僕は戻りガツオ」と言うように、近況の三嶌は脂が乗っている。正月戦は準々優勝戦で不覚を取ったが、初日から4連勝の活躍。今年2戦目の大村で優勝すると、再び舞い戻ったまるがめで連続優勝を勝ち取った。「最近は回り足がエグいくらいに仕上がる」と的確なエンジン出しの裏付けもあるVだ。

 昨年のこの大会は準V。エース機を抜群のパワーに仕上げて優勝戦は2号艇だったが、1号艇の興津藍と互角の人気を集めていた。今回はG1初優勝だった94年の第37回大会以来のVへ大きなチャンスだ。

 「同期の博崇(仲口)がとこなめダービーを優勝して、シン(田中信一郎)や和美(太田)もバリバリやってますからね。自分も負けられんという気持ちになっています」

 今期勝率8点台に迫る今なら、抜群のパワーに仕上げて一気にV奪取もある。

◆G1初制覇へ突っ走る市橋
 念願のG1初制覇へ機は熟している。昨年末にまるがめ、蒲郡、とこなめを3節連続優勝した。とこなめは9連勝の完全Vで、まるがめでは安定板が付く厳しい水面状況の中で、伸びを中心に三拍子そろったパワーをキープ。平常心を失わずにVをもぎ取った。

 当地はG1でも多く好戦している。最も惜しかったのが優勝戦1号艇だった第53回大会(【4】着)。昨年は京極賞で(3)(3)(1)(3)(4)<2>【6】着と3連単舟券に高く貢献した。昨年のように準優2着で優出できない(賞典除外処分)ときもあった。アウトが利かないこの水面で、外から着をまとめられるのが最大の強みだ。

 年が明けてからも勢いは落ちていない。2日目「スマイル君ドリーム」の6号艇にシードされている。ここでうまく上位争いに絡むことができれば、一気に首位戦線に浮上してきそう。要注目だ。

◆ターンが持ち味の平高
 昨年1年は耐えた年でもあり、進化した年でもあった。これまでスタート事故と事故率の高さで出場権をフイにしてきた平高だが、昨年はスタート無事故で1年を“完走”。クイーンズクライマックスで準Vの結果も出した。

 記録的には昨年末の住之江がG1初優出だったが、平高を知る者にとってみれば「えっ、今までなかったの?」と驚くくらいポテンシャルは高い。平成22年度の最優秀新人賞争いで、同期の桐生順平や篠崎仁志に競り勝って女子2人目(初は前年の平山智加)の受賞を果たした。事故なく走り続ければ、女子の最前線で戦えることを証明した年でもあった。

 今年初戦の若松をオール3連対V。びわこオールレディース【2】着と今年も好発進を切った。混合G1でも持ち味のターン力で勝負。近況の充実度なら準優、いや優出以上も狙えるぞ。

◆大物食いを狙う岸
 昨年、四国の選手でグレードレースを勝ったのは2人。1人はからつ周年を制したが、クラシックはスタート罰則で不出場の田村隆信。そしてもう1人が昨年のレディースチャレンジカップを逃げ切り優勝した岸だ。この大会はG2だがクラシック出場権が付随しない。したがって、ここであらためてSG初出場に挑む。

 この大会はおととしの鳴門開催時に優出したことがある。準優で予選首位の森高一真を6コースからの大差しで仕留めた。スタートが決まっているときは大物食いも多く、仕上がり次第で要注目だ。

 引退した横西奏恵さんをはじめ、岩崎芳美、新田芳美と女王を多く輩出する徳島支部。産休明け初戦で早速優出した浅田千亜希もそうだ。その徳島支部の女子の中で、今最も勢いがあるのがこの岸。初日12R(10日)の「なるチャンドリーム土屋圭市杯」3号艇もぜひ注目したい。

◆先行予想
 優勝した選手が3月クラシックの“四国代表”になる一戦。例年以上に伯仲ムードだが、初の四国No・1を狙う森高が筆頭格だ。直前の住之江G1でFを切った影響は、地元戦に限ればないといっていい。

 烏野は昨年10月に当地で優勝した後、昨年末に若松でVとナイターで好成績。まるがめG1・3勝目は初のナイターG1で決めたい。

 今期勝率は一時期8点を超えていた三嶌は、昨年準Vからのリベンジを狙う。最近の地元戦では常に上位級まで仕上がっている。今期V3の市橋もリズムの良さでは負けていない。

 一般戦でも取りこぼしが目立つ重成だが、かといってG1、G2で苦戦しているわけでもない。地元戦はビッグレースの方が好成績を残している。7大会ぶりのVも期待できる。

 最近10節で6優出V1の平高は“新女王”の最有力候補にのし上がる活躍。準優はもちろん、優出以上があっても驚けない。この他の女子は岸と岩崎がドリームに選出されている。

 丸尾は昨年末の児島でFを切った後、G1戦でやや苦戦が続く。一般戦ではV2と結果を残すだけに、やはり侮れない。1月津で8戦7勝の準完全Vを決めた瀬尾も健在だ。

 この大会と相性がいい選手と言えば、大会V2の福田、興津、秋山の3人だ。とくに最近4年は、興津→福田→福田→興津で決まっている。まるがめ開催がナイターになって最初の優勝者が林。いつ優勝してもおかしくない力を持つ中岡や木村もV圏内だろう。

◆クオカードが当たるキャンペーン実施
 BOATRACE振興会は、全国6地区選手権競走の各初日ドリーム戦の1着選手を当てる「ドリーム戦勝利者当てプレゼントクイズ」を実施している。BSフジ「BOATRACEライブ~勝利へのターン~」番組オフィシャルHP(別掲)から各地区選手権の開催初日ドリーム戦1着者を予想するもの。

 各地区で応募が可能となっており、賞品は特製クオカード=写真=500円を120人(6地区×各20人)。戸田・びわこ・児島・からつは終了しており、応募可能な地区選は残り2開催。的中者多数の場合は抽選となる。

 応募締切は浜名湖が10日午後4時30分、丸亀が10日午後8時30分まで。

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