【1986年１月】冬のオペラグラス／新田恵利　最悪だったハワイ　帰国したら売り切れ続出

★86年１月ランキング★
１　冬のオペラグラス／新田恵利
２　仮面舞踏会／少年隊
３　フレンズ／レベッカ
４　恋におちて／小林明子
５　ダンシング・ヒーロー／荻野目洋子
６　キャンドルの瞳／吉川晃司
７　空想Ｋｉｓｓ／Ｃ―Ｃ―Ｂ
８　フォルティシモ／ハウンド・ドッグ
９　なんてったってアイドル／小泉今日子
10　ＢＥ―ＢＯＰ―ＨＩＧＨＳＣＨＯＯＬ／中山美穂
注目オレたちだけの約束／木村一八
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【冬のオペラグラス／新田恵利】

　ハワイへ行ったものの、高熱にうなされて何も出来なかった１７歳の女の子は、帰国してみるとソロで初めて歌ったシングル盤が売り切れ続出。８６年最初のオリコンチャートで１位に立っていた。

　フジテレビの「夕やけニャンニャン」から生まれたアイドルグループ「おニャン子クラブ」の人気者、会員ナンバー４番の新田恵利が歌った「冬のオペラグラス」は１月１日発売だった。が、年末年始の配送の関係で年末にレコード店に商品は届いていた。今と違って新年の三が日は休む店が多かった時代。店側は予約した顧客には発売日当日に渡せないのならと、入荷次第これを発売。店頭にも並べた。発売日よりいち早くリリースした形となり、これが新年早々でランキング１位になった理由だった。

　さて当の新田はそのころ、おニャン子の面々とともにビデオの撮影と大みそかにフジで放映した「世界紅白歌合戦」に出演のため、ワイキキのビーチで歌うためにハワイへ乗り込んでいた。ところが、風邪でダウン。入院を余儀なくされていた。年明け３日に帰国してみると、大して期待もしていなかったデビューシングルが、少年隊の「仮面舞踏会」を抑えて１位に。しかも品切れ続出とあっては驚かないわけにはいかなかった。

　８５年２月、高校時代の思い出と副賞のハワイ旅行欲しさにフジの「オールナイトフジ　女子高生スペシャル」に出演。そこで視聴者の人気を得て、４月から始まる「夕やけ…」に抜てき。洋菓子店のアルバイトの時給の１０倍あった５０００円の日当に目が行き、出演を承諾。この時点でも芸能界にはそれほど興味はなかった。

　途中でおニャン子脱退も申し出ており、ソロデビューの話も渋っていたが、７月に発売した「セーラー服を脱がさないで」では前列で歌う、グループの看板になったことで、辞める辞められなくなった。

　その後、作詞の勉強をしたり女優として映画などに出演。最近では懐かしの昭和をテーマにした番組で見かけるほか、エッセイスト、ＦＭのパーソナリティーも務めている。