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【1997年1月】白い雲のように/猿岩石 一躍時の人 怖いくらい売れた!

[ 2012年1月10日 06:00 ]

 ★97年1月ランキング★
1 YOU ARE THE ONE/TK PRESENTS こねっと
2 STEADY/SPEED
3 白い雲のように/猿岩石
4 FACE/globe
5 Don’t you see!/ZARD
6 a walk in the park/安室奈美恵
7 PRIDE/今井美樹
8 “shake”/SMAP
9 真冬の帰り道/広瀬香美
10 これが私の生きる道/Puffy
注目そのままの君でいて/岡本真夜
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【白い雲のように/猿岩石】

 感動のゴールから約2カ月。全くの無名だった高校の友人2人で結成したお笑いコンビは、元チェッカーズの藤井フミヤ、藤井尚之兄弟の作詞作曲で歌まで歌うことになった。
 
 日本テレビ系「進め!電波少年」で香港からロンドンまでユーラシア大陸を所持金10万円で、ヒッチハイクをしながら横断するという無謀な企画を196日で成し遂げた「猿岩石」の有吉弘行と森脇和成が96年12月21日、「白い雲のように」でCDデビューした。

 実は、96年10月26日に2人が埼玉の西武球場にゴールした際、3万人のファンらに混じって、なんとフミヤの姿があった。「こんなピュアなヤツらがいたなんて。いまどき珍しい」と番組を見て感動し、駆けつけたのだった。それが縁で詞を書くことになり、曲作りで弟に協力を求めた。

 すでに、大陸横断の日々を綴った「猿岩石日記」はベストセラーになり、猿岩石を取り巻く環境はガラリと変化していた。次々に持ち込まれるテレビ出演の話からCM、イベントの依頼…。CDリリースは2人が大陸横断中に、人気が2人の知らないうちに急上昇している間に進められ、帰国後1カ月しないうちにデモテープが届けられ、レコーディングもすぐに行われた。特に森脇は中学、高校時代とバンドを組み、ボーカルを担当していたということもあって、カラオケで都はるみをうなることもあるという有吉とともに、歌を出すことには抵抗はなかった。
 
 リリースと同時にCDは飛ぶように売れた。年明けにはオリコンでチャートイン。初登場で4位になると、その後も順調にセールスを伸ばし、計114万枚にまで到達。「売れ過ぎ。だんだん怖くなってきた」(有吉)「予想以上に売れてしまっている。話が違うというか…。僕らではなく曲がいいから売れているんでしょう」(森脇)と、なぜそんなに人気が出ているのが本人たちがピンとこないまま、第2弾シングル「ツキ」が3月に発売されると、発売1週間で予約とミュージックショップの注文だけで50万枚を突破。今度はアルフィーの高見沢俊彦が曲を提供した。

 一時的とはいえ、96年から97年にかけての猿岩石フィーバーはすごかった。それだけにその後、中古レコード店や古本屋でCDを扱う店舗で「白い雲のように」が山積みされていた光景はまさに“つわものどもが夢の跡”という感じだった。

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