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【1981年2月】ペガサスの朝/五十嵐浩晃 CM&テレビ、キャラで全国区に

[ 2012年2月1日 06:00 ]

★81年2月ランキング★
1 チェリー・ブラッサム/松田聖子
2 恋=DO!/田原俊彦
3 ペガサスの朝/五十嵐浩晃
4 恋のぼんちシート/ザ・ぼんち
5 スニーカーぶる~す/近藤真彦
6 万里の河/チャゲ&飛鳥/
7 街角トワイライト/シャネルズ
8 奥飛騨慕情/竜鉄也
9 愛はかげろう/雅夢
10 帰ってこいよ/松村和子
注目ツッパリHigh School Rock’n Roll(登校編)/横浜銀蝿
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【ペガサスの朝/五十嵐浩晃】

 北海道ローカルの新星的存在だった23歳のシンガーソングライターは、全国区の歌番組に出演すると、一気に人気が爆発。その明るいお兄さん的なキャラクターと相まって、レコード売り上げは急上昇した。

 五十嵐浩晃、デビュー3枚目のシングル「ペガサスの朝」は81年1月にTBS「ザ・ベストテン」のコーナー「今週のスポットライト」で採り上げられると、翌週からリクエストはがきが急増。レコード売り上げも伸び、ベストテンにランクインした。

 インパクトのあるイントロ、すがすがしい歌声、自らを「五十嵐さん」と呼ぶひょうきんなキャラクター、モジャモジャ頭のヘアスタイルなど、中高生の間ではちょっとしたブームとなり、レコード売り上げ45万枚を記録。81年冬の代表曲となった。

 明治製菓のチョコレートのCMソングでサビの部分が流れると、歌っているのは誰?何という曲?と明治に問い合わせ殺到。この話が音楽関係者の間で広まり、ベストテンも目をつけたわけだが、CMとのタイアップはスタートで手応えを感じたスタッフが、五十嵐をもう一段高いところへステップアップさせるための布石だった。

 第1回CBSソニーSDオーディションで合格し、デビューのきっかけをつかんだ。合格者には「初恋」の村下孝蔵やハウンド・ドッグ、「メモリーグラス」の堀江淳らが名を連ねた。デビュー曲の「愛は風まかせ」がスマッシュヒット。北海道で育ち、北海道の大学で学んだ五十嵐は道内ではたちまち名が知れ渡った。その次の段階としてスタッフは、東京進出を考えていた。CMの話をとってきたのもそのため。ある時、五十嵐にCMの話をすると、五十嵐がこういう曲を作っていると披露した。サビの部分だけだったが、これが「ペガサスの朝」だった。

 飛ぶ鳥を落とす勢いで東京を席巻。売れっ子歌手は「収入が同じ大卒で働いている仲間の6倍とかになった」(五十嵐)。次々と新しい仕事の話も舞い込んで順風満帆だったが、体調を崩した。さらに東京での人間関係にも悩んだ。結局、北海道に戻り、自分らしいペースで音楽活動を展開。現在でも活躍中である。

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