365日 あの頃ヒット曲ランキング 1月

【1984年1月】もしも明日が…。/わらべ タイトル決まらないまま放送 問い合わせ殺到

[ 2012年1月20日 06:00 ]

★84年1月ランキング★
1 もしも明日が…。/わらべ
2 北ウイング/中森明菜
3 悲しみがとまらない/杏里
4 ラヴ・イズ・オーヴァー/欧陽菲菲
5 サムライ・ニッポン/シブがき隊
6 夢芝居/梅沢富美男
7 お久しぶりね/小柳ルミ子
8 クライマックス御一緒に/あんみつ姫
9 釜山港へ帰れ/渥美二郎
10 瞳はダイヤモンド/松田聖子
注目星空のディスタンス/アルフィー
※ランキングは当時のレコード売り上げ、有線放送、ラジオ、テレビのベストテン番組などの順位を参考に、話題性を加味してスポニチアネックスが独自に決定。

【もしも明日が…。/わらべ】

 タイトルも決まらず、ましてや発売日も分からないまま、視聴率30%を誇った番組で歌ってしまうのだから、大胆にもほどがあった。

 「こういう曲名はどうか?」「すぐにレコード化してくれ」「結婚式で歌いたい。歌詞と楽譜を下さい」…。83年11月16日放映のテレビ朝日系「欽ちゃんのどこまでやるの!」の終了から一夜明けた同局には問い合わせが殺到。番組のエンディングで倉沢淳美と高橋真美の「わらべ」が歌った1曲の反響は予想をはるかに上回るものだった。

 その約1カ月後にリリースされた「もしも明日が…。」は、予約とレコード店の注文だけで30万枚という当時としてはずば抜けて多い枚数のリクエストがあり、オリコンチャートでは翌84年1月9日付で初登場1位を獲得。前作「めだかの兄妹」では最高3位だっただけに、念願のトップとなり、以後5週連続1位でトータルのレコード売り上げは100万枚を超えた。TBS「ザ・ベストテン」でも2月23日に1位に輝くと、高橋が号泣するという場面も見られた。

 「めだか…」のヒットで一躍、スターダムにのし上がったわらべだったが、83年6月にメンバーの高部知子が私生活でのスキャンダルで活動停止になると、ブームにかげりが見え始めた。残った2人を盛り上げようと、一時暗礁に乗り上げた新曲をリリースすることを決定。「欽どこ」ファミリー全員で盛り上げようと、高部の代わりに兄の見栄晴(藤本正則)が加わり、サビの部分のコーラスを担当。さらに母親役の女優、真屋順子や盛り上げ役で出演していた、当時若手コメディアンだった小堺一機、関根勤もコーラスとして番組内で参加していた。
 
 「もしも…」の余勢をかって、3月には倉沢がソロデビュー。ファーストシングル「プロフィール」がヒットしたが、84年12月発売のわらべ3枚目のシングル「時をとめて」は前2作同様、荒木とよひさ作詞、三木たかし作曲だったが、オリコンで最高6位を記録も、レコード売り上げは16万枚止まり。85年3月に番組改編でわらべも解散した。

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