吉本ばなな氏 芦原妃名子さんへの無念「死なないでほしかった」原作者の苦悩、脚本家との難しい問題語る

[ 2024年1月31日 11:58 ]

吉本ばなな氏
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 人気作家・吉本ばなな氏(59)が31日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。日本テレビで昨年10月に放送された連続ドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さん(享年50)が急死したことを受け、自身の考えをつづった。

 これまで数々の自著が映像化されてきた吉本氏。「原作者として、長年、国内外のいろんな脚本家監督プロデューサーと巡り合いました。すばらしい人もいれば、最低の人もいました」と振り返った。

 「悪気なく、面白くなる!と酷い脚色をする人もいました。意見を言っても、『原作者はデリケートだから』とダダをこねる幼児みたいにあやされることもありました」と苦い経験を吐露。「作品に出てくるキャラクターは自分の子どもみたいなもので、ほんとうに耐えられないときは意見を言い、受け入れられず悔しくて泣いた夜もありました」という。

 「脚本家もプロだから、自分の世界を描きたくなるのも当然でしょう。バランスが難しい問題です」と互いの立場に思いを及ばせ、「今わかることは、どんな目にあっても良い原作は必ず長く残るということです」と強調した。

 「誰もそのときの作品を汚すことはできない、作者さえも。だから、死なないでほしかった」と無念さを訴え、「原作の田中さんや朱里ちゃんの真摯な思いやダンスというものの神聖さや奇跡は永遠です」と作品へのリスペクトを表現した。

 「あまりにも悲しい、デリケートな話題だからコメントには返信しませんが、私は上記のように考えます」と締めた。

 芦原さんは今月26日に更新した自身のXで、「セクシー田中さん」の脚本をめぐり局側と折り合いがつかず、自らが9、10話の脚本を書くことになったとして視聴者に向けて謝罪。当初提示していた「漫画に忠実に描く」などの条件が反故になっていたとしていた。29日に栃木県内で死亡しているのが見つかった。自宅から見つかった遺書に失踪理由が書かれていたとして、警察は自殺を図ったとみて調べている。

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