「どうする家康」茶々に看取られ…秀吉が最期に笑ったワケ 演出もムロツヨシ怪演絶賛「素晴らしい退場劇」
「どうする家康」豊臣秀吉役・ムロツヨシインタビュー(3)
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嵐の松本潤(40)が主演を務めるNHK大河ドラマ「どうする家康」(日曜後8・00)は15日、第39回が放送され、太閤・豊臣秀吉の最期が描かれた。ヒール役として大河史上“最恐”の呼び声も高い、新たな秀吉像を創り上げた俳優のムロツヨシ(47)に、茶々に看取られるラストシーンの舞台裏を聞いた。同回を担当したチーフ演出の村橋直樹監督も「まさにトリックスターとして、物語をかき回し、牽引してきてくれたムロ秀吉。ドラマにありがちな、死の間際に急に善人になるのではなく、清濁併せ呑んだ英傑として強烈な印象と、物語における大きな火種を残す、素晴らしい退場劇でした」と最期にピークに達したムロの怪演を絶賛した。
<※以下、ネタバレ有>
「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズなどの古沢良太氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ62作目。弱小国・三河の主は、いかにして戦国の世を生き抜き、天下統一を成し遂げたのか。江戸幕府初代将軍を単独主役にした大河は1983年「徳川家康」以来、実に40年ぶり。令和版にアップデートした新たな家康像を描く。古沢氏は大河脚本初挑戦。松本は大河初主演となる。
第39回は「太閤、くたばる」。秀吉は家康と最後の対面。秀吉は「世の安寧、など、知ったことか。天下なんぞ、どうでもええ」と言い放ち、秀頼への心配のみ。家康が三成の合議制を支えると伝えると「豊臣の天下は、わし1代で終わりだわ」。家康は「だから放り出すのか。(国内外に)こんなめちゃくちゃにして、放り出すのか!」と怒声。秀吉は「なーんもかんも放り投げて、わしはくたばる。あとは、おめえがどうにかせえ」と開き直った。
咳込み、息絶えたフリも“猿芝居”。「大嫌いじゃ!」「わしは、おめえさんが好きだったにー」。家康は「(織田信長から)天下を引き継いだのは、そなたである。誠に、見事であった」と最後に賛辞。秀吉は「すまんのう。うまくやりなされや」――。家康の「二度と、戦乱の世には戻さぬ。あとは、任せよ」を聞くと、呼び鈴を鳴らした。
慶長3年(1598年)。血を吐き、苦しむ秀吉が手を伸ばした呼び鈴を、茶々は遠くに置き「秀頼は、あなたの子だとお思い?秀頼は、この私の子。天下は渡さぬ。あとは私に任せよ、猿」――。茶々に顔をつかまれた秀吉は笑い、事切れた。
茶々には戦国武将・大野治長(大野修理)と密通説があり、次回予告の“爆弾発言”にSNS上は「秀頼の父は誰?」などと騒然。しかし、続く台詞「この私の子」を隠した“ミスリード”だった。
茶々に看取られるラストシーンについて、ムロは「最期に、とてつもなくひどい言葉ですよね(笑)。ただ、ここで『私の子』と言い切れる茶々様の強さを、あらためて実感しました。同時に、茶々様も自分の欲望や野心を求め続けた秀吉と“同じサイド”にいる人間なんだと。そう分かったので、最期は笑って死にたいと思っていました」と述懐。今作の秀吉らしい“怪演締め”となった。
第4回(1月29日)の初登場時から、SNS上には「目が笑っていない」「真顔が怖い」「真意が分からず、底が知れない」などの声が続出。ムロの怪演が話題を呼び続け、敵役として絶大な存在感を示した。
▼村橋監督コメント
登場時から天下人に駆け上がるまで徹頭徹尾、「底が知れない」「何を考えているのか分からない」という今回の秀吉像を独特なリズム感で体現してくださっていたムロさん。クスリと笑える柔らかい表現から、一気に背筋を凍らせる冷たい表情まで、温度差とその急激な乱高下で、家康を翻弄させ続けてくれました。この39回においては、変幻自在に他者を翻弄してきた秀吉が、ある意味、老いというものに自分自身も翻弄されている様が、ムロさんによって絶妙な塩梅で表現されています。
例えば、第2次朝鮮出兵を決めるシーン。「この頭には無限に策が詰まっている。わしに任せとけばいいんじゃ」と言いながら、家康に背を向けて主座に帰っていく瞬間の秀吉の表情は、少し虚ろで、自分が放った言葉に驚き混乱しているようにも見えます。稀代の人たらしとして他者をコントロールしてきた男が、自分をコントロールできなくなっている。しかし、地頭が回るがゆえに、場はコントロールできてしまう権力者の悲哀を、見事に画面に焼き付けてくれました。演技の表現としては一瞬ですが、このカット以降、今、この秀吉は正気なのか、呆けているのか、真剣なのか、嘘なのか、見ているこちらも分からず、目が離せなくなります。
そして、死の直前に家康を呼び出し、死後の天下を託すシーンへ。天下をメチャクチャにしたまま家康に放り投げる、という流れのシーンでしたが、最期に「すまんのう」とボソリとつぶやきます。いくら呆けていても、これは嘘ではないと分かる真剣で誠実な表情で。これは、ムロさんが一言だけ足したい、と提案してくれたものでした。自由に芝居をやっているように見えて、実は台本の台詞を大切にしてくれるムロさんが、珍しく足した言葉。これが、のちのち強く効いてきます。
次のシーン。茶々に看取られながら血を吐いて死んでいく中、茶々は「あとは任せよ」と天下人を引き継ぐ覚悟を、秀吉に宣言します。その時のムロ秀吉はなんと、笑うのです。茶々という戦国の怪物の誕生を寿ぐように。ついさっき、天下を家康に託したばかりなのに…。
これこそがまさに、このドラマにおける秀吉なのです。39回の撮影に臨むにあたり、ムロさんは「最期まで(このドラマの)秀吉でいたい」ということを、おっしゃっていました。今までも、そして晩年も、ムロ秀吉の言葉はすべてが嘘のようで、すべてが本音のようです。その対極にあるものを内包することが、このドラマの秀吉像の底知れぬ気持ち悪さであったのでしょう。まさにトリックスターとして、物語をかき回し、牽引してきてくれたムロ秀吉。ドラマにありがちな、死の間際に急に善人になるのではなく、清濁併せ呑んだ英傑として強烈な印象と、物語における大きな火種を残す、素晴らしい退場劇でした。
=インタビュー(4)に続く=
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