三浦春馬「右往左往」の俳優人生 転機はある先輩との出会い 海外挑戦へ意欲も

[ 2018年10月4日 08:30 ]

TBS、テレビ東京、WOWOWの3局で放送されるドラマ「tourist」に出演する三浦春馬(C)Paravi
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 TBS、テレビ東京、WOWOWの3局が各1話ずつ放送する異例のドラマ「tourist ツーリスト」で全3話に出演する俳優の三浦春馬(28)。子役として4歳からキャリアをスタートし、芸歴はすでに20年以上。舞台、映画、ドラマとますます活躍の場を広げ、話題作に多数出演する三浦が今、抱く思いとは―。俳優としての転機となった出会いやこれからの目標について聞いた。

◆3都市で撮影「想像もできなかった自分に出会えた」 海外挑戦へ意欲も

――史上初めて3局をまたいで放送されることで話題の「tourist ツーリスト」ですが、撮影も3都市で行われ、各話で監督やスタッフが異なるなど異例の手法で行われました。

「3都市をまたいで撮影して、英語で話さなくてはならない状況もあって。英語を使う役を演じることもこれまでなかったので、新しい挑戦がたくさんある刺激的な作品になりました。僕は語学が堪能なわけではありませんが、ちょうど海外に興味が出てきている時期と撮影が重なったので僕自身のモチベーションもすごく高かったですし、スタッフの皆さんもやる気満々でした」

――海外に対し興味を抱いたきっかけを教えてください。

「漠然と外国語を話せないといけないとか、喋れたら格好良いなという憧れがあって、何度か超短期留学をさせてもらっていました。1番大きなきっかけは2013年に『キンキーブーツ』というブロードウェイ・ミュージカルを現地で見て感銘を受け、その後、自分が(日本での公演に)出演することになったことです。その当時は英語への苦手意識がありましたが、海外の演出を経験して、積極的にコミュニケーションを取ることを恐れないようになれて、もっと海外で勉強してみたいという思いが強くなりました」

――今作で実際に海外の制作会社のスタッフとチームを組んでみて、いかがでしたか。

「海外のチームとコミュニケーションする経験ができて新鮮さにあふれていました。スタッフたちと突発的に『飲みに行こう!』って食事に出かけたんです。その場は英語だけで、もちろん分からないこともあるんですが、楽しめている自分がいました。飛び込めば、今まで想像もできなかった自分に出会えるんだ、と自信もつきました。今後、もし、海外の作品に出演するチャンスがあれば、積極的にチャレンジしていきたいです」

◆「右往左往」の俳優人生も成長実感 転機は先輩、舞台との出会い

――同作は悩みを抱える女性が何かを変えたいと異国の地を訪れる物語です。三浦さんは20年以上の芸能生活で自身が変わったと思うことはありますか。

「変わりまくっていますよ。右往左往していますから(笑)。大きく変わったと言えるのは、『どんどん活躍していきたい。活躍する幅を広げていきたい。挑戦を続けていきたい』とオープンな気持ちで仕事に臨めていることです。今でこそ言えることですが、昔は『なんか嫌だな…』と自分の中で悶々として、明確にそれが何なのか答えが出せず、フラストレーションを溜めてしまっていました。今はそういう経験も経て、仕事を純粋に楽しめるようになったと思います。まだまだ至らない部分は多いですけど、昔の自分に比べたら、とても生きやすくなったかな(笑)」

――三浦さんにとっての一番の転機、出会いを教えてください。

「15歳の時に同じ事務所のユニット『地球ゴージャス』(岸谷五朗、寺脇康文)の舞台を観させていただいたときに圧倒されて、稲妻が走りました。当時はダンスを踊ることに苦手意識があったのですが、ダンスも1つの芝居なんだ、と板の上から感じさせられました。すぐに『頑張りますので、いつか地球ゴージャスに出させてください』とお二人に直談判して、19歳の時に同じ舞台に立たせてもらえたんです。それがなかったら今の僕はなかったと思いますし、舞台という熱をもって演じられる世界に触れさせてくれたお二人はなくてはならなかったと思っています。自分にとっては本当に大きな存在です」

――今後、挑戦したいことはありますか。

「年を重ねるごとに創作意欲が自分の中にあることを徐々に感じています。それをどのように形にするのか仲間と漠然と話すこともあって、それは今までの自分には無かったものだし、思考が変わってきているなと思います。(創作への意欲を)具体的に作品にしていきたい思いもありますし、そのために準備や努力もしていかないといけないと思っています」

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